施設紹介「人工ほだ場」
令和2年10月28日(水)晴れ
中山間地域研究センターの敷地へ入り、まっすぐ進んでいくと、
黒くて、四角い、良く目立つ施設が見えてきます。
中を覗き込む来所者や、この施設について質問される方も少なくありません。
これは、乾シイタケ原木栽培を行うための「人工ほだ場」と呼ばれる施設です。
林地の斜面で行う原木栽培は重労働ですが、平地で作業が出来れば随分楽です。
林内環境を人工的に再現していて、森林に生息する有用植物などの栽培試験も可能です。
手前は香木として利用価値のあるクロモジという樹木、奥がシイタケ栽培用の原木です。
この施設の最大の特徴は日光を遮るための資材です。
「すだれ状」の資材をぶら下げるように取り付けてあります。
これによって、斜めに差し込む日光を遮ることが出来ます。
中から見上げると、青空が(星空も?)見えます。
一般的な遮光ネットを地面と水平に、天井を覆うように設置すると、
小雨や夜露はネットに遮られて地面に落ちません。
しかし、「すだれ状」だと間を通過して、水分がしっかり供給されます。
雪も地面に落ちるので、積雪による倒壊の心配がありません。
強風でも揺れるだけで、破れなどの破損がありません。
施設内の明るさや降水量が均一なので、品種比較試験などに重宝しています。
この施設が林内環境と大きく異なる点は、湿度が低いことです。
これにはスプリンクラーによるミスト散水で対応しています。
来所された際は、ご遠慮なく覗いて下さい。
***きのこ・特用林産科***
|前回のコラム|
お問い合わせ先
中山間地域研究センター
島根県中山間地域研究センター 〒690-3405 島根県飯石郡飯南町上来島1207 TEL:0854-76-2025 FAX:0854-76-3758 Mail:chusankan@pref.shimane.lg.jp