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高性能林業機械「ハーベスタ」のお披露目がありました

平成29年8月29日(火)晴れのち雨

 

バーベスタといえば、多くの人が米や麦などの穀物を収穫する農業機械のことをイメージ

されると思いますが、実は林業でも「伐採」、「枝払い」、「一定の長さに切り分け」の

3つの作業をこなすハーベスタという高性能機械があることをご存じでしょうか?

 

昨日、当センターに併設されている島根県農林大学校林業科の公開授業において、

この機械の導入お披露目会がありました。

 

写真1

 

この機械は、木質バイオマス発電関係事業者等からの寄付金をもとに、担い手を育成する

農林大学校の実習用機械として導入されたものです。

 

公開授業で機械操作をしたのはもちろん学生ですが、導入1ヶ月足らずにもかかわらず3本の

立派な杉の木をあっという間に3mずつに切り分ける見事なオペレーションでした。

指導教授によれば多数のレバーやボタンの操作は若い人ほど飲み込みが早いとのことでした。

 

写真2写真3

 

ところで、このようなハイテク機械ですが、日本のような急斜面が多い林地では万能ではない

ようです。どうしても人の手で伐採し、一定の箇所に集材し、その場所でハーベスタ処理を

行うことが必要になります。

 

写真4写真5

 

そこで、授業では学生たちのチェーンソーでの伐採技術やスイングヤーダという架線集材機械

を用いた集材技術の披露もありました。安全確認のためのきびきびとした合図やかけ声を掛け

ながら実習に集中する姿は、普段構内ですれ違う普通の若者の姿と異なりとてもたくましさや

頼もしさを感じる姿でした。きっと男性からも女性からも格好良さを感じる姿に写ること

でしょう。

 

日本の森林は、戦後の杉やヒノキの造林事業から50年以上経ち主伐期を迎えていること、

世界的な環境規制の強化で輸入材が減少し国産材にシフトしていること、また、

中国や韓国における木材需要や再生エネルギーとしての木質バイオマス原料などの需要が

高まっていることなどから伐採して活用し、更新していくことが求められています。

政府も「林業の成長産業化」を目指していることなど林業の将来に明るい兆しが見え始めて

います。

 

こうした状況の中で、高性能機械の導入は現場作業の負担軽減や「4K職場」といった

消極的なイメージの払拭、あるいは女性の職場進出の促進といった効果も期待できるでしょう。

 

島根県でも各分野で人手不足が深刻な中、若者の林業就業者が徐々に増えつつあることは、

林業の再生のみならず、中山間地域の維持保全にとっても喜ばしいことです。

 

林業科諸君の一層の成長をお祈りいたします。

 

☆★☆所長嶋田☆★☆

 

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