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女王中の女王(オオスズメバチ)

平成29年12月7日(木)曇り

 

 

12月。寒暖の振幅の軸が、いよいよ寒い方に移ってきました。

比較的温暖だった週末から一転、今週は雪が降りました。

 

構内に植えられた木の根元に、黒と黄色のツートン模様。よくよく見ると、オオスズメバチ。この時期にいるのは

女王となる新成虫です(この時期のハチについてはH26年12月11日のコラムにも記載)。

写真1

 インド~東南アジア~日本に分布。鳥のスズメくらい大きいことが名の由来。体長、刺す能力、大あご(牙)

の力も昆虫界にあって並外れ。ほかの昆虫を狩り集めて餌とします。大抵の昆虫は鎧袖一触という感じです。

 

それにしても大きい。スズメバチ属の種にあって世界最大種です。

世界最大のハチは、ブラジルに生息するベッコウバチ(蜘蛛のタランチュラを狩るハチ。和名は無し)が知られています。

この種は素早いタランチュラを仕留める必要性からかスリムな体形をしています。

 

体長ではこの種に及ばないものの、大型種として世界的に見ても上位に位置します。貫録ある立派な体躯が放つ圧倒的な存在感に、

オオスズメバチに軍配を挙げたくなります。

 

危険生物として昨今、広く認知されているスズメバチ類ですが、被害の多くは家屋、橋梁などの人工物にも多く営巣する

キイロスズメバチ。被害が多いのは、この種の行動圏が人間の生活空間とも広く重複するためと思われます。

 一方、オオスズメバチは主に山林の土中に営巣するため、舗装の進んだ都会生活はできません。また、中山間地域の住人(虫)

ではありますが、営巣しやすい土と、大家族を養える豊富な餌資源が得られる、自然度が高い環境に生息しているので、人との

遭遇度はキイロスズメバチより高くありません。

 

写真2

 

 目にする機会の多いキイロスズメバチの標本と比較。

 こちらも女王蜂ですが、オオスズメバチに比較すると王女様に見えてしまいます。

 

 とはいえ、こんなサイズのハチに刺されては大変な目にあいます。下刈りや木の伐採など、山林作業をする際に鉢合わせ(蜂合わせ?)

するケースは少なからずあり、林業関係者としてあまりお目にかかりたくない存在ではあります。

 

森林保護育成科(福井)

 

 

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