「間伐材でスウェーデントーチ&ブナのくま鈴作り」を開催しました

令和7年10月16日(木)

10月に入りひと雨ごとに、秋らしくなっていく県民の森です。今週末から4週続けて秋の登山が始まりますが、天気予報に気を揉む毎日です。

 

さて、10月4日(土)県民の森木工室を会場に、第7回目のふれあい講座「間伐材でスウェーデントーチ&ブナのくま鈴作り」を開催し、24名のご参加がありました。

講座あいさつの様子

この講座は県有林の木を活用できる内容を企画したもので、午前は県有林の6割を占める天然林の代表木「ブナ」を使ったくま鈴作り、午後は人工林の「スギ・ヒノキ」を使ったスウェーデントーチ作りを行いました。

ブナ材をカットして、くま鈴に

ブナは県有林では標高700~800mあたりから見られ、なかなか近くで見ることができませんが、波うつ優しい形の葉です。

ブナの枝と実の画像

今回の講座で使った板は、令和元年度に倒木を製材し保管していたものです。

ふれあい講座では毎年、糸のこ盤を使った木工を行っていますが、柔らかいスギの板を使うことが多く、ブナ等の広葉樹の硬い板を使うのは今回がはじめてでした。ブナ材はカットしやすいように開催前に8ミリの厚さに削りました。

糸のこ盤でカットする様子

硬い板はゆっくりカットすると、綺麗に切り抜くことができます。

くまの形に切り抜き

板に少し反りも出ていたため、糸のこ盤でカットする際は、手でしっかり押さえながらの作業になりましたが、皆さんとても綺麗に切り抜かれていました。

きのこの切り抜きの画像

紙やすりで研磨し、オイルで仕上げていただきました。

切り抜いたブナのプレートと、鈴の画像

鈴部分は、好きな柄のクラフトテープを選んで、ハトメでとめます。

参加者の作品画像

ほっこりとして可愛らしいですね。

スギとヒノキのスウェーデントーチ作り

午後は、スギとヒノキそれぞれ1本ずつ丸太を選んで、オリジナルのスウェーデントーチに仕上げていただきました。

スウェーデントーチは、丸太に切り込みを入れたもので、焚き火を楽しむことができ、県内の道の駅のお土産売り場でもみかけることがあります。

スギとヒノキの丸太の画像

チェーンソーと電動ドリルを使う作業は事前に行い、当日は、スギの丸太に空気穴を1つずつ開けていただきました。

手回し用のドリルで空気穴をあける作業の画像

手回し用のクラフトハンドルにドリルの刃をつけて、穴を開けました。固定が難しい小さな丸太でも、落ち着いてゆっくり穴を開けることができます。

3センチ位の深さから先は、体重をかけてまわさないとなかなか深くなりませんでしたが、なんとか皆さん1つずつ空気穴をあけることができました。

トーチの表面に絵を描く作業

表面を紙やすりで磨いて、焼きペンで自由に絵を描いていただきました。

くまのイラストが描かれたトーチの画像

さいごに手提げ用のひもを通して出来上がりです。

トーチ点火と簡単おやつ体験

トーチの穴あけと研磨作業がある程度終わったところで、簡単なおやつ体験(ポップコーン)とスタッフ試作のトーチに火を入れ、焼きマシュマロとトーチの炎を楽しみました。

スタッフ試作のトーチに点火の画像

上の丸い穴に着火剤を入れて点火すると、すぐに火がつきます。

空き缶で作るポップコーンは、5分程度でできあがります。

空き缶でポップコーンを作る画像

ポップコーンもトーチの火で作りたく考えていましたが、火力を一定に保つのが難しく、カセットコンロで行いました。大さじ1杯のコーン豆と、塩、オイルやバターを入れて、3分程加熱します。

ポップコーンの画像

ポンポン音がしなくなったら出来上がりです。(今ではなかなか缶切りを使うこともなくなりました)

 

余ったコーン豆は鍋に入れて豪快に焼きました。

鍋で豪快に焼いたポップコーンの画像

焼きたてのポップコーンはとてもふっくらとしていて、シンプルな塩味が一番人気でした。

点火したトーチの画像

点火して1時間後、良い雰囲気の炎になりました。参加者の皆さんと炎を囲んで眺めているだけでも、ゆったりとできました。

 

今回、はじめての内容も多く、スムーズに進行できるか不安もありながら準備をしましたが、皆さん予定よりもはやく作業を進められ、時間内にオリジナルのトーチとくま鈴を仕上げられました。

カットしたり穴をあけたり、手で触って加工してみることで、それぞれの違った質感も感じていただけたのではと思います。

出来上がった作品の画像

ひとつはキャンプで使い、ひとつは家に飾られるそうです。

講座アンケートにお寄せいただいた感想をご紹介します
  • 出張で島根に来ていたので、リーフレットを見てせっかくなので参加しました。楽しく1日過ごせました。皆さんにも親切に対応していただきありがとうございました。P.S.ポップコーンがとても美味しかったです。
  • ヒノキとスギの香りがとても良かった。トーチは燃やさずに玄関に飾りたい。
  • キーホルダーのくま鈴がとっても良くて、すごく嬉しかったです。
  • 木工講座はいつも可愛いです。今回は盛りだくさんで可愛いものができて嬉しく思います。木を使った作品は、温かくて良いですね。
  • 森や木のことについて、新たに理解を深めることができました。スギ、ヒノキ、ブナの木の種類についても多角的に特徴を知ることができました。スタッフの皆さまの心づかいに感謝いたします。毎回楽しい講座をありがとうございます。このトーチに火を入れて、来年の夏、孫とポップコーン作り、マシュマロ、花火をしたいと思います。
  • ブナのくま鈴作りは、糸のこ盤の操作が少し難しかったですが、スタッフの方に手伝っていただき満足できる仕上がりになりました。スウェーデントーチは大部分を仕上げていただいており、焼きペンで絵を描く程度でした。空気穴を開ける作業はきつかったです。
  • とても楽しかったです。思ったより簡単にでき、焼きペンで絵を描くのが楽しくできました。ポップコーン、焼きマシュマロも美味しかったです。
  • 楽しかった。また来たい。
  • とっても楽しかったです。大人のほうが本気になってしまいました。色々とスタッフの方々に関わっていただけたり、温かい飲み物等用意していただき、嬉しく思いました。木工体験はなかなかできないので、良い思い出になりました。アンパンマン、ばけばけ、上手に子どもが描いていて、びっくりしました。
  • くま鈴作りは少し時間がかかったけど、スウェーデントーチも上手に出来て良かったです。
  • はじめてスウェーデントーチ&くま鈴作りに参加しましたが、どちらもとても楽しかったです。空き缶でのポップコーン作りやお茶タイムも、和気あいあいと素敵な企画でした。また参加したいです。「ごえもん風呂」とかも企画してほしいです。
  • 焼きペンで絵を描くのが楽しかった。
  • 楽しかったです。木に触れてリフレッシュできました。
  • くま鈴は良いものができたと思います。用事で午前だけの参加でしたが、午後のメニューも対応していただきありがとうございました。
  • 子どもも喜んでいて、楽しかったです。また来たいと思いました。ポップコーン作りも良い経験になりました。

 

県有林管理スタッフ

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