国内で初めて、名前の特定ができたきのこ
令和3年9月10日(金)晴れ
島根県内でキクラゲのようなきのこが地面から生えているのが見つかりました。
キクラゲは樹木から生えるので、違う種類であることは明らかです。
きのこ鑑定は、肉眼観察だけでは不十分であり、
顕微鏡観察や薬品処理による変色の確認などが基本的な調査方法です。
これに加え、最近ではDNAの解析結果を参考にされる例が多くなってきました。
今回の調査でも、DNA解析によって鑑定結果の信頼性を高めることができ、
名前はOtideasubpurpurea(オティデアサブパープレア)と判定しました。
海外では報告されていますが、国内では初めての鑑定結果です。
残念ながら、食用きのこではありませんでしたが、
一連の調査方法は有用きのこの発見につながる技術です。
8月23日~29日に日本菌学会第65回大会がリモート開催され、
当センター職員がこの調査内容を発表しました。
日本産Otidea標本の分類学的再検討と日本新産種O.subpurpureaの発見
宮崎惠子(島根県中山間地域研究センター)、細矢剛(国立科学博物館)
***きのこ・特用林産科***
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