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須恵器の生産

須恵器の窯跡(池の奥4号窯跡)
須恵器の窯跡
 奈良時代の日常使われる土器は、素焼きの土師器(はじき)と登窯で焼かれた須恵器(すえき)があります。土師器は確かな製作場所は県内では発見されていませんが、各ムラ毎に作られていたと考えられます。一方、須恵器は松江市大井町の周辺で大量 生産されたことが風土記には記されています。背後の山林には窯を焚く燃料となる木材が豊富にあり、目の前の中海には出来上がった須恵器を国内に運ぶための港が設置されていたと考えられます。生産地としてはうってつけの環境であったのです。
 近年の発掘調査や現地踏査によれば、この記述を裏付けるようにたくさんの窯跡が発見されています。現代でいえば、あたかも重化学工業地帯のように窯を操業する煙が立ち上っていたことでしょう。
 写真は奈良時代の窯跡を発掘したところです。本来はドームのように天井があったのですが、発掘時には天井が崩壊し、床と壁の一部が残るだけです。床や壁は固く焼けています。

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