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西谷3号墓出土土器
 斐伊川を眼下に臨む丘陵上にある出雲市・西谷3号墓は弥生時代の終わりごろに造られた全長50mを越える全国最大級の四隅突出型墳丘墓です。
 この墳丘墓は島根大学考古学研究室によって発掘調査が行われ、8人以上の人物が葬られていることがわかりました。中でも、墳丘の中央に並ぶように掘られた2つの埋葬施設は特に大きなものでした。この埋葬施設の上からは葬儀のお祭りに使われたと考えられる土器が多量 に見つかっています。この土器を細かく見ていくと、地元の出雲地域で作られた土器以外に、岡山や北陸地方の特徴を持つ土器が全体の1/3も含まれていました。
 特に岡山から運ばれた特殊器台・特殊壷と呼ばれる祭儀用の土器は王墓にしか使われないもので、西谷の王と岡山の王の関係が強かったことがうかがえます。西谷の王が周辺地域と盛んに交流をもったこの時代に、出雲地域は西日本でも有数の有力な“クニ”となっていたと考えられます。
西谷3号墓出土の北陸系土器
西谷3号墓(出雲市大津町)出土の北陸系土器

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