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大満寺山一帯の地形や地質について少し勉強しましょう。

 

 

岩石はでき方によって3つのグループに分かれます。

火山で代表されるような地球の内的作用によってできたもので、地球の内部エネルギーによる造山運動や火山活動に伴うもので、地表の起伏や高低にも関係しています.

火成岩(マグマが冷えて固まった)

堆積岩(レキ、砂、泥などが堆積して固まった)

変成岩(他の岩石が強い圧力や熱の影響を受けて変化してできた)

 岩石は、そのでき方やできた時代によって分類されていま

すが、隠岐には大別して中生代(約2億5千万年前から6千5百万年前)の隠岐片麻岩類と、新生代第三紀(約6千5百万年前から180万年前)の岩石及び新生代第四紀(約180万年前から現在)の岩石がみられます。

 隠岐片麻岩類とは、先カンフリア代(地球誕生の46億年前から約40億年間)といわれる古い時代の岩石を含みます(20〜32億年前)、中国地方では他にこれほど古い岩石は見当らず、これは、島後の大満寺山、鷲ヶ峰、葛尾山などの中央部噴火口を取り巻くように、そのふもとあたりに露出します。ときにはザクロ石(ガーネット)も含んでいます.

 新生代第三紀(約6千5百万年前から180万年前)の岩石は、島後の周辺部のほとんどがこれに当ります.特に大規模な溶岩流は、板状アルカリ流級岩で、島後の西半分の大部分を形成しており、厚い部分は400mにも達しています。この西海岸一帯の流紋岩は、阿蘇山で有名な外輪山にあたります。

この頃には、いろいろな火成岩を噴出しており、また、堆積岩類には・植物や貝の化石を見ることができます.有名な黒曜石もこのころの岩石で、板状アルカリ流紋岩にかかわる岩石です。

有名なトカゲ石は、第三紀の末期に近いころにできたものです.

 新生代第四紀(約180万年前から現在)の岩石は、最も新しい岩石で、大峯山や大満寺山、岬(飛行場のある台地)の玄武岩はこれに当ります。

 以上のことを頭において、大満寺山一帯の地質を説明すると次のようになります。

 

 大満寺山周辺には、東部から西南部にかけて古い時代の隠岐片麻岩が分布しており、西北部には新生代第三紀の岩石が分布しています。第三紀の岩石としては、葛尾(つづらお)山一帯にアルカリ流紋岩、鷲ヶ峰と大満寺山の中間に礫岩、砂岩、頁岩(けつがん)、それをはさんで両側に流紋岩がみられます.問題の大満寺山は、これにはさまれた形で、第四紀の租面玄武岩と呼ばれる火成岩からなりたっています。

 ですから、まれに火山弾や火山礫を採集することができます.

 


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