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船通山の製鉄文化

船通山一帯は、大部分が花こう岩や流紋岩などの火成岩からなりたっています。

これらの岩山は長い年月の間に風化され、「マサ土」と呼ばれるようにボロボロにくだけるようになります。そのマサ土には良質の砂鉄が含まれているので、マサ土を掘り崩し、それを水でおし流すと簡単に砂鉄をより分けることができます。
  

砂鉄をより分ける作業は、まずあらかじめ上流をせきとめておいた谷川へ、山腹のマサ土を掘り崩して運び込むことから始まります。多量に運び込んだ土砂で川が埋まるほどになると、せきとめていた上流の水で一気に押し流すのです。流れの中で軽い土砂と思い砂鉄がより分けられ、だんだんと純粋な砂鉄を取り出すことができるわけです。これを「鉄穴(カンナ)流し」と呼んでいます。

  

この砂鉄を大量の木炭と混合して炉の中で燃やし、鋼に仕上げます。この一連の作業を鈩(たたら)というのです。船通山一帯は日本で最も古いたたらの里で、古事記に見られる天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)も、この地でつくられたと伝えられています。鉄穴流しの水路跡は、亀石谷の登山道に見ることができますが、たたら製鉄のために山の斜面を大規模に崩し、木炭製造のため森林が破壊されたため、このあたりの立派な森林も原生林ではなく、二次的な再生林なのです。

 


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