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大満寺山の地質

隠岐には大別して隠岐片麻岩類、新生代第三紀の岩石、新生代第四紀の岩石が見られます。
隠岐片麻岩類とは、先カンブリア代といわれる10臆年以上も前の岩石で、中国地方ではほかにこれほど古い岩石は見あたりません。これは島後の中央部から東部にかけて多く見られ、比較的石英の被い部分に白雲母、黒雲母、ときにはざくろ石も含んでいます。


新生代第三紀の岩石は、島後の周縁部のほとんどに見られます。とくに大規模な溶岩流は板状アルカリ流紋岩で、島後の西半分の大部分を形成しており、厚い部分は400mにも達しています。このころには、いろいろな火成岩ができており、また、たい積岩類には、植物や貝の化石を見ることができます。黒曜石もこのころの岩石で、板状アルカリ流紋岩にかかわる岩石です。有名なトカゲ石は、第三紀の末期に近いころできました。


最も新しい新生代第四の岩石は、大峯山、大満寺山、御崎(岬)の飛行場のある台地で見られるものです。大満寺山周辺には、東部から西南部にかけて古い時代の隠岐片麻岩分布し、西北部には新生代第三紀の岩石が分布しています。第三紀の岩石としては、葛尾(つづらお)山一帯にアルカリ流紋岩、鷲ヶ峯と大満寺山の中間に礫岩、砂岩、貢岩、それをはさんで両側に流紋岩が見られます。大満寺山はそれらに囲まれた形で、第四紀の粗面玄武岩と呼ばれる火成岩からなりたっています。ですから、まれに火山弾や火山礫を採集することができます。

  


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