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 地倉沼周辺で見られる哺乳類


イノシシ島根県のほぼ全域の山間部に生息している大型獣で、毎年2000〜5000頭が捕獲されています。上あごの犬歯はきば状となり、とくに雄では大きく強力な武器となっています。
イノシシは多産で、春に3〜12頭の子を産みます。子どもは体に白っぽい縞模様があり、ウリ坊と呼ばれています。
雑食性でサワガニ、カエル、は虫類、昆虫類、木の実、雑穀などをエサにしています。
イノシシ


キツネイヌによく似た体つきをしていますが、イヌよりはほっそりして、尾が太くて長く、先端が白いのが特徴です。
森林や集落の周辺に棲み、春に4〜10匹の子どもを産みます。夜行性の動物なので、実際の姿はほとんど見かけませんが、フンなどからさまざまなことを知ることができます。キツネのフンを調べると、ノネズミ、ノウサギなどの小動物、木の実や穀類などを食べていることがわかります。

キツネ

タヌキ広葉樹林や下草の多いやぶ地などに棲んでいます。大変きれい好きで、フンで自分の巣穴を汚さないよう、いつも通る道の一定の場所にフンをします。
雑食性で、オサムシ、カマドウマ、カエルなどの動物質やマタタビ、カキなどの木の実などを好んで食べます。畑の作物や民家の周囲に捨てられている残飯なども失敬しているようです。タヌキはイヌ科で、顔の黒部分が横に広がっていて鼻先が丸く、足が細いなどの特徴があります。
タヌキ

          
ツキノワグマ

  ツキノワグマの写真
☆特徴

全身が黒色で、胸に白い三日月模様があります。島根県内に棲む最大のほ乳類で、頭から尻まで120〜145cm、体重70〜120kgです。春は、ブナの若芽や草本類、夏は昆虫類、秋は木の実を多く食べます。ときには、牛などのほ乳類を捕食することもありますが、ヒグマに比べるとその割合は低いものです。冬期は、大木や岩の穴などで冬眠します。 

  
◇クマに出会わないためには

その地域の生息状況や出没情報を調べておくことが重要です。山には一人で入らず、おしゃべりをしたり、鈴をつけたりしながら歩いて自分の存在をクマに知らせましょう。人間の存在を知ると、ほとんどのクマは立ち去ります。クマの糞やクマ棚を見つけたら、そこはクマの行動エリア内なので深入りしないことが重要です。また、子グマを見かけたら、母グマを刺激しないようすぐに立ち去りましょう。
  
◆クマに出会ってしまったら

大声を出したりして、クマを刺激してはいけません。あわてずにクマから視線をそらし、クマに脅威を感じさせないことが大切です。決して相手を興奮させたり、近づいてはいけません。クマが逃げないようなら、自分の荷物を置き、クマと向き合った形のままで眼を見ないように、ゆっくりと後ろに下がります。走ると追いかけてくる可能性があります。攻撃されたら、手で頭を抱え、地面にうずくまって腹部を守り、そのまま動かず攻撃がおさまるのを待ちます。
5m以上の高さまで登れそうな木があれば、木に逃げるのも一案です。クマも木登りができますが、追いかけて登ってくるクマを足で蹴りつけて助かった例がかなりあります。

    


テン森林に棲む木登りの上手な動物です。夏と冬では毛色が変わり、夏は褐色、冬には黄色か灰褐色となります。毛皮は上質で特に黄色のものが珍重されます。
3〜4月に3匹くらいの子どもを産みます。
雑食性でノウサギ、ノネズミ、小鳥、昆虫、植物の実などをエサにしており、冬場にはノウサギを追って原っぱ周辺に集まってきます。直径3cmの丸いあと2つが対になって、約30cm間隔で印されているものがテンの足あとです。
テンの写真



ノウサギ
警戒心が強く、直接観察することは難しいのですが、雪の季節には原っぱ周辺の林内で多くの足あとを見つけることができます。足あとは大きな後足と小さな前足から成っており、後足の印されている方が進行方向です。



ムササビ前足と後ろ足のあいだに飛膜があり、それを広げて空中を滑空します。目的の木の幹に飛びつくときは幹をかけ上がり、枝の先に出て滑空します。飛び出す前にはギギーギギーと鳴いて、首を上下させ、着地のねらいをつけます。尾には長い毛が生えてふさふさしており、空中ではこの尾でバランスをとります。休むときには尾を背にかぶります。
ムササビは春には若芽、サクラの花、夏は木の実、サクランボ、ツバキの実、秋にはドングリ、スギ・モミジの実、冬は常緑樹の葉を食べます。また、昆虫類も食べることがあります。
ムササビ



フィールドサイン
警戒心の強いほ乳類を直接観察するのは大変難しいのですが、かれらは行動圏内に足あと、フン、食痕などのフィールドサインを残します。それを見ることで、そこにどんな動物がいるのかを知ることができます。


            

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