生物多様性
地球上の生きものは40億年という長い歴史の中で、さまざまな環境に適応して進化し、3,000万種ともいわれる多様な生きものが生まれました。
これらの生命、全て直接に、間接的に支えあって生きています。
しかし、今、身近にいた生きものたちが姿を消しつつあります。
毎年5月22日は国際生物多様性の日です。
国際生物多様性の日とは、国連が生物多様性に関する普及・啓発を目的として定めた国際デーです。
私たちの暮らしを支えている生き物や自然環境について考えてみませんか。
島根県では、県内各地に中国自然歩道や自然観察モデルコース、みんなでつくる身近な自然観察路など自然に触れてもらえるコースを設定しています。
この機会に、ご家族やお一人でも自然にふれてみませんか?
(生物多様性の日チラシ)
しまね生物多様性地域戦略
島根県では、生物多様性基本法の13条に基づく、「しまね生物多様性地域戦略」として、島根県の生物多様性の保全及び持続可能な利用に関する施策を推進し、生物多様性の主流化を進めるため、「島根県環境総合計画」を策定しました。
生物多様性とは
島根県には、豊かな自然環境があり、それぞれに多種・多様な野生動植物が生息・生育しています。
「生物多様性」とは、すべての生物に、一つひとつ個性があり、それらが密接につながり合って生きているということです。
そして、(1)生態系の多様性、(2)種の多様性、(3)遺伝子の多様性という3つのレベルの多様性があります。
(1)生態系の多様性
→森林、河川、湿地など、いろいろなタイプの生態系が、それぞれの地域で形成されることです。
(2)種の多様性
→いろいろな動物・植物や菌などが生息・生育していることです。島根県には、隠岐地域のオキサンショウウオやイズモコバイモなどの県固有種も存在しています。
(3)遺伝子の多様性
→同じ種であっても、異なる遺伝子を持つことにより、形や模様などに違いがあることです。
例えば、アサリやナミテントウの模様が様々であることなどです。
引用:環境省生物多様性ウェブサイト
自然が長い時間をかけて創りだした、このような多様な状態を「生物多様性」といいます。
生態系サービス
私たちの暮らしは、多様な生きものが関わりあう生態系からの恵みによって支えられています。
これらの恵みを生態系サービスと言い、(1)基盤サービス、(2)供給サービス、(3)調整サービス、(4)文化的サービスの4つに分類します。
(1)基盤サービス
→植物が酸素を生み、森林が水循環のバランスを整えるなど、人間を含む全ての生命の生存基盤は、多くの生きものの営みに支えられています。
(2)供給サービス
→私たちの生活に欠かせない食料や水、木材や医薬品などに、生きものの遺伝的な情報、機能や形態が利用されています。
(3)調整サービス
→豊かな生態系の保全は、安全な水の確保や山地災害の軽減、土壌の流出防止など自然災害の影響を緩和することができます。
(4)文化的サービス
→地域ごとに異なる自然と一体となって、地域色豊かな伝統文化や自然の中での体験が営まれています。
生物多様性の危機
私たち人間の生活に欠かすことのできない「生物多様性」ですが、人間活動による影響が主な要因となり、4つの危機にさらされています。
(1)開発や乱獲による危機
→開発や動植物の乱獲などにより、種の減少・絶滅や生息・生育地の減少など、生態系に影響を与えています。
(2)自然に対する働きかけの縮小による危機
→ 1 つ目の危機とは逆で、里地里山などの手入れ不足、利用が減ることなどにより、自然環境のバランスが崩れ、生態系に影響を与えています。
(3)人間により持ち込まれたものによる危機
→外来種や化学物質などの人により持ち込まれたものにより、在来種の生息・生育場所の減少や遺伝的な攪乱など生態系に影響を与えています。
(4)地球環境の変化による危機
→地球温暖化など地球環境の変化により生態系に影響を与えています。
お問い合わせ先
自然環境課
島根県庁 自然環境課 〒690-8501 島根県松江市殿町128番地 東庁舎3階 Tel:0852-22-6172/6517(自然公園管理係) 0852-22-5348/6433(自然公園施設係) 0852-22-5347/6377/6516(自然保護係) 0852-22-5724 (隠岐ジオパーク・自然公園活用推進係) Fax:0852-26-2142 E-mail:shizenkankyo@pref.shimane.lg.jp(代表) shizen-koen@pref.shimane.lg.jp(自然公園許認可担当)