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希少野生動植物違法採取防止強化期間活動報告

平成24年4月29日(日・祝)から同年6月30日(土)まで行われた野生動植物違法採取防止月間での

取組み、活動などを報告します。

強化期間概要と取り組み結果

 

1.強化期間の概要

 

(目的)

 希少な野生動植物の多くは、自然公園法や自然環境保全条例などにより許可なく採取・捕獲ができません。

 島根県では、例年違法採取が多く見られるこの時期を、特に違法採取防止強化期間と定め、パトロール等を

強化するとともに、広く自然保護についての啓発を図りました。

 

(取組期間)

平成24年4月29日(日・祝)から同年6月30日(土)

 

(対象地域)

 県内の国立公園、国定公園、県立自然公園、県自然環境保全地域他

 

2.取組結果

 

 自然公園内を中心に、パトロール及び啓発活動を実施しました。

 パトロールの結果、採取に許可が必要な指定植物の採取は発見されませんでしたが、残念なことに、希少植物

等の採取が県内各地で確認されました。

 

(1)期間中の主な活動

 ・合同パトロール

 ・自然公園指導員、自然保護レンジャー巡視活動

 ・自然環境課職員巡視活動

 ・啓発活動・環境保全活動

 

(2)植物採取の発見状況

 ○自然公園内

 ・指定植物採取発見なし

 ・指定植物以外の植物採取発見2件

 ○自然公園外

 ・しまねレッドデータブック絶滅危惧2類の植物採取発見1件

 

活動状況(パトロール活動)

 

 ・合同パトロール

 関係行政機関、自然公園指導員、自然保護レンジャー等による合同パトロールを実施しました。

 日時:平成24年4月29日(日)

 場所:比婆道後帝釈国定公園船通山

 

 ・自然公園指導員、自然保護レンジャー巡視活動

 ボランティアによるパトロール、環境保全活動等を各自が随時実施しました。

(実施箇所)県内一円

 強化期間中の自然公園指導員活動報告及び自然保護レンジャー報告45件

 

 ・自然環境課職員巡視活動

職員によるパトロール、環境保全活動等を実施しました。

(実施箇所)

大山隠岐国立公園隠岐地域、三瓶地域、島根半島東部地域、島根半島西部地域

比婆道後帝釈国定公園、西中国山地国定公園

清水月山県立自然公園、宍道湖北山県立自然公園、立久恵峡県立自然公園、

 鬼の舌震県立自然公園、青野山県立自然公園、竜頭八重滝県立自然公園、

 千丈渓県立自然公園、島根県自然環境保全地域赤名湿地性植物群落

 

パトロール

 

啓発活動・環境保全活動への参加

 

 県内の山の会等に強化期間案内とチラシを配布し、啓発活動を依頼しました。

 各地の環境保全活動にボランティア及び職員が参加し、併せて啓発活動を行いました。

 4月船通山合同パトロールパトロール、チラシ等配布

 5月クリーン三瓶清掃活動参加、チラシ等配布

 6月三瓶山姫逃池環境保全活動保全活動参加、チラシ等配布

 6月赤名湿地環境保全活動保全活動参加

 

啓発活動

 

 

植物採取の発見状況

 

 ○自然公園内

 ・指定植物採取発見なし

 

 ・指定植物以外の植物採取発見2件

 1.種名:キクザキイチゲと推測される植物

(場所)船通山(奥出雲町)

(状況)

 船通山登山道沿いに、摘み取ったキクザキイチゲと推測される植物ほか数種類の山野草が

入った袋が放置されているのを自然保護レンジャーが発見。

 ※キクザキイチゲは船通山がまたがる鳥取県ではレッドデータブック準絶滅危惧種に指定

 

2.種名:シキミ(ハナノキ)

(場所)鰐淵寺(出雲市)

 (状況)鰐淵寺の私有地で、シキミ(ハナノキ)を大量に採取している個人を住職が発見。

 なお、鰐淵寺周辺では植物の採取事例が頻発しているとの情報があるため、県では平成24年3月に

 鰐淵寺内に指定植物の違法採取防止を目的とした看板を設置。今後、現地でのパトロールを強化予定。

       

 ○自然公園外

 ・しまねレッドデータブック絶滅危惧2類の植物採取発見1件

 種名:キンラン

しまねレッドデータブック絶滅危惧2類

環境省レッドデータブック絶滅危惧2類

 場所:吉賀町内

状況:キンランの茎が折り採られているのを自然保護レンジャーが発見

 

植物採取

 

 

 

 

 

 

用語解説

「指定植物」・・・自然公園内で採取する場合、知事等の許可が必要な植物

「レッドデータブック」・・・絶滅のおそれのある野生生物について記載したデータブック

「しまねレッドデータブック区分及び基本概念」

 絶滅本県ではすでに絶滅したと考えられる種

野生絶滅飼育・栽培下でのみ存続している種

絶滅危惧I類絶滅の危機に瀕している種

絶滅危惧II類絶滅の危険が増大している種

準絶滅危惧存続基盤が脆弱な種

情報不足評価するだけの情報が不足している種

 

平成24年度島根県野生動植物違法採取防止強化期間実施要領

                                                                     

1目的

 島根県は、大山隠岐国立公園に代表されるように、豊かで多様な自然環境に恵まれている。

 その優れた自然生態系を保全するために、希少な野生動植物は、自然公園法や自然環境

 保全条例などにより許可なく採取・捕獲ができないこととなっている。

 植物が一斉に花をつけ昆虫が飛び交い、例年違法採取が多く見られるこの時期を、特に違法

 採取防止強化期間と定め、パトロール等を強化し、貴重な動植物を保護するとともに、広く自

 然保護についての啓発を図るものである。

 

2期間

平成24年4月29日(日・祝)から同年6月30日(土)

 

3実施機関

島根県

 

4対象地域

 県内の国立公園、国定公園、県立自然公園、自然環境保全地域他

 

5協力

 環境省松江自然保護官事務所、島根森林管理署、島根県警察本部、関係市町村、(財)しまね自然と環境財団、

 環境省自然公園指導員、自然保護指導員、島根県自然保護レンジャー、島根県希少野生動植物保護巡視員及び巡視団体等

 

6活動内容

(1)貴重な野生動植物を保護するため、パトロール等を実施するとともに公園利用者等にチラシを配布

 するなど自然保護意識の啓発を図る。

(2)環境省自然公園指導員や自然保護団体など監視指導活動に携わる方々に対し、重点的にパトロー

 ル等を依頼する。

(3)報道機関の協力を得て、強化期間の趣旨を周知する等、積極的な広報を行う。

 

 

 

 


お問い合わせ先

自然環境課

島根県庁 自然環境課   〒690-8501   島根県松江市殿町128番地 東庁舎3階
   Tel:0852-22-6172/6517(自然公園管理係)
           0852-22-5348/6433(自然公園施設係)
   0852-22-5347/6377/6516(自然保護係)
           0852-22-5724 (隠岐ジオパーク・自然公園活用推進係)
   Fax:0852-26-2142
   E-mail:shizenkankyo@pref.shimane.lg.jp(代表)
                 shizen-koen@pref.shimane.lg.jp(自然公園許認可担当)