5.土地収用法Q&A
Q1事業計画に不満があるので、収用委員会に対して事業計画の変更を申立てようと思っていますが、認めてもらえますか?
A1土地収用法では、事業の公益性や事業に係る土地利用の判断については、事業認定庁である国土交通大臣、又は都道府県知事の権限とされています。
したがって、収用委員会には事業計画の内容について判断する権限はないため、収用委員会に対して事業計画の変更を求めても認められないことになります。
Q2収用対象地について、現在、所有権の有無を争っていますが、この場合の裁決や補償金はどうなりますか?
A2土地の境界や物件の所有権に争いがあり、収用委員会が調査をしても所有者を確定できなかった場合には、所有者を「不明」として裁決することになります。
この場合、起業者の支払う補償金は、所有者が確定できないため供託されることになり、話し合いや訴訟などにより当事者間で解決されない限り供託金の還付は受けられないことになります。
Q3裁決に不満があるため、裁決書と補償金の受領を拒否していますが、このような場合の裁決の効力はどうなりますか?
A3裁決書や補償金の受領を拒否しても、所定の手続き(公示送達、供託など)がとられた場合、土地所有者及び関係人は、裁決書と補償金を受領したものとみなされます。
したがって、裁決は有効ですので、土地所有者及び関係人は、明渡期限までに物件を移転し、起業者に土地を明け渡す義務が生じることになります。
Q4収用対象地に抵当権が設定されている場合の抵当権者に対する補償はどうなりますか?
A4一般的に抵当権者などの担保物権者に対する補償を個別に算定することは困難なため、土地所有者に対する補償に含めて算定され、この場合の補償金は土地所有者に一括して支払われることになります。
したがって、抵当権者などの担保物権者は、物上代位権を行使して、自ら権利の保全を図ることになります。
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