事業継続計画(BCP)及び事業継続力強化計画
事業継続計画(BCP)とは
事業継続計画(BCP:BusinessContinuityPlan)とは、企業が自然災害等の緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、核となる事業の継続または早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを事前に策定した行動計画のことです。
中小企業庁は次のとおり、5段階で進めていくBCP策定手順を設けています。
事業継続力強化計画とは
中小企業の自然災害等に対する事前対策(防災・減災対策)を促進するため、「中小企業の事業活動の継続に資するための中小企業等経営強化法等の一部を改正する法律(以下、中小企業強靱化法という)」(令和元年法律第21号)が、令和元年7月16日に施行されました。
当該法律において、防災・減災に取り組む中小企業がその取組を「事業継続力強化計画」としてとりまとめ、国が認定する制度を創設しました。
BCPと事業継続力強化計画との違いについて
前述の計画のいずれも目指しているところは同じですが「事業継続力強化計画」はBCPの簡易版として、企業の防災・減災対策に取り組むことができ、国から各種の支援措置が受けられます。
事業継続計画(BCP)の策定によるメリット
1.事故・災害への対応
東日本大震災をはじめ、近年も、地震や水害等の自然災害の猛威を受けています。さらには、新型コロナウイルス感染症など、新しいリスクも発生しています。
また、現代社会は高度な情報システムに依存しているため、情報システムのトラブルや停電が発生した場合には、社会活動に大きな影響が出るようになっています。
このように、自然災害や事故等の危険性が高まっていること、さらに事故等の影響が広範囲に及ぶ可能性があることを念頭におくと、個々の企業において、それらの影響をいかに最小化していくかは、実は重要な経営課題であるといえます。
2.企業活動の信頼性向上
近年、一つの事業は距離を問わず様々な企業と連携をしながら成立するようになっています。そのため、自社の事業活動が停止してしまうと、その影響は一つの企業体にとどまらず、広範囲に及ぶ可能性があります。
他方、効率性を追及し、調達先を絞り込んだ企業の場合、原材料を調達している企業の事業が停止してしまうと、自社の事業も一緒に停止してしまう、という状態も見られています。
このように、現代社会においては、自社の事業活動の停止は、社会全体に影響を与える、ということを考慮しておくことが必要です。
緊急事態に企業が対策をしていることは関係企業の信頼に値することであり、今後も取引先の選定基準として確認を行われるケースも増加していくと予想されます。
3.企業価値の向上
BCP策定の際には、自社の業務内容の分析を行うため、事業の分析や業務内容の改善を図るきっかけになります。それにより、事業の見直しが促進され、ひいてはより強い企業体質への変革、企業価値の向上にもつながります。
事業継続力強化計画の認定メリット
認定を受けた企業に対する支援策
国の事業継続力強化計画の認定を受けると、さまざまな支援策を受けることができるようになっています。
・防災、減災設備に対する税制優遇
・低利融資、信用保証枠の拡大等の金融支援
・ものづくり補助金などの補助金の優先採択
・中小企業庁HPでの認定を受けた企業の公表
・認定企業に活用できるロゴマーク(認定のPRが可能)
関連施策リンク
BCP策定に向けた取り組み事例
事業継続計画(BCP)ガイドライン・様式
事業継続力強化計画
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