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小学生による、見てさわって学ぶいわがき養殖体験(隠岐の島町・加茂編)

 平成18年6月29日、島内4小学校の生徒(加茂、布施、大久、今津小)計32名によるイワガキ養殖体験学習を実施しました。

 

 隠岐島内の子供達は、海と親しむ機会はあっても、漁業に接する機会は少ないのが現状です。そこで、隠岐支庁水産局では、養殖体験を通じて水産業への関心を深めることを目的として、地元漁業者の指導のもと地元小学生によるいわがき養殖体験学習会を開催しました。

 昨年度は、加茂小学校の生徒がワカメの種付け、刈り取り作業を体験する学習会を開催しましたが、イワガキの養殖体験学習会は今年度が始めての実施となりました。

 

 

養殖体験に先立ち、加茂小学校図書室にて隠岐支庁水産局から隠岐の島(島後)の水産業、イワガキ養殖の概要(水産教室)を説明しました。(右写真)

 最初に、隠岐で獲れる魚について、隠岐の島での主な漁業、水産業の抱える問題とその解決策に水産教室の様子ついて説明しました。

 次に、イワガキ養殖の概要について説明しました。イワガキが成貝になるまで3年かかること、イワガキ養殖は隠岐が発祥の地であることが生徒にとっては印象的であったようです。また、直径3センチ程度のイワガキ稚貝(17年生まれ)も持参し、生徒に直接触ってもらいました。最後の質疑では、以下のような笑いの一幕もありました。

 生徒:イワガキは1個いくらしますか?

 普及員:いくらだったら買いますか?

 生徒:3,000円!!!

 普及員:そんなに高くはありません。1個300円から400円くらいですよ。

 イワガキは高価であるという印象が強いためか、またまだ皆さんにとっては馴染みが薄いようです。

 

いわがきの固まり

 引き続いて、生徒の皆さんは漁業協同組合JFしまね加茂出張所荷捌き所に移動しました。イワガキ養殖のベテラン、漁業者グループ舫(もやい)の泉本博氏を講師に迎え、陸揚げから解体、殻掃除の説明を受け、その後殻掃除の作業を体験しました。(左写真)

 殻掃除と一言で言えば簡単に聞こえますが、これがなかなかの重労働です。始めに、ハンマー等を用いてイワガキに付着しているフジツボを取り、続いてたわしを使って貝殻の間に入っているゴカイ等を根気よく取り除きました。最後にきれいに水洗いして出来上がりです。

 最初は付着物に覆われて外見では何か分からなかった一つのかたまりから少しずつカキの形が見えてくると、小学生からは歓声が上がりました。きれいに殻掃除したイワガキは、生徒の皆さんが持ち帰り、おいしく食べたということです。

 

 

指導の様子

 「水揚げしたイワガキは、すぐに食べられるわけではないことが分かった。」という小学生代表の最後の御礼の言葉にもあったように、イワガキ養殖の大変さが少しでも垣間見ることができ、よい経験になったのではと思います。

 

隠岐支庁水産局は、今後も隠岐地区で行われている水産業、養殖業を少しでも多くの人々に知ってもらえるよう普及活動に努めていきたいと考えています。


お問い合わせ先

隠岐支庁農林水産局

〒685-0015 島根県隠岐郡隠岐の島町港町塩口24
電話 08512-2-9661
(夜間・休日:隠岐支庁代表番号08512-2-9797)
E-mail:okinorin@pref.shimane.lg.jp

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