これからの農業集落排水事業
農業集落排水施設は、日常生活に不可欠な施設で、公共用水域等の水質保全にも重要な施設であることから、適切に維持管理・更新を行い、常に施設の状態を良好に保つ必要があります。このため、施設の効率的利用と長寿命化を図り、ライフサイクルコストを低減するストックマネジメント手法を検討し、適正な管理につなげていくことが重要です。
また、農業集落排水施設から排出された汚泥については、近年リサイクル率も伸びている状況ではありますが、環境への負荷の少ない循環型社会を構築するためには、引き続き、循環利用に取り組みます。
島根県においては、R2年度末現在139地区(144処理区)の農業集落排水施設の整備が完了した一方で、老朽化(供用開始後20年経過)した施設が増加しています。このことから、施設の劣化状況等を調べる機能診断調査及びその結果に基づき施設機能を維持するために必要な対策方法等を検討する最適整備構想計画の策定と併せて、施設の集約・再編、下水道施設への編入等についても検討を行い、効率的な保全管理に取り組むこととしています。
また、資源循環施設については県内R2年度末現在5市5地区で導入しています。
松江市(旧東出雲町)では、菌体肥料による循環型農業の確立を目指すべく、島根大学等と連携した研究会を設立し、農業集落排水処理施設から排出された余剰汚泥を、県内の間伐材杉チップを利用し、微生物の働きで発酵させ肥料に加工することで、より高品質な農業肥料として再生する技術の普及に取り組んでいます。
お問い合わせ先
農村整備課
島根県農林水産部 農村整備課 〒690-8501 島根県松江市殿町1番地 電話 0852-22-5151 FAX 0852-31-6274 nouson@pref.shimane.lg.jp