現地発「竹ボウキ除草」での有機水稲栽培
水稲の有機栽培で最大の課題は、除草ですが、有機農業志向農家は工夫を重ね様々な方法で除草を行っています。
現地事例研究として、農業者による取組を調査しており、今回、特徴的な例として、安価で軽量な「竹ボウキ除草」を紹介します。
乗用機械での除草が困難な山間部の小規模水田や湿田では、農業者が自主開発した技術を使って、手除草に比べて効率的な作業が行われています。
美郷町のS氏が使用しているものは、竹の枝を長さを揃えて固定し、引っ張る(写真1)と、枝に雑草や藻が絡み付いて除草されるものです(写真2)。
長所は、(1)安価(ホームセンターで竹ボウキや固定金具を購入し自作が可能(写真3)、(2)重量が軽く、10aを40から50分で除草でき、比較的少ない労力での作業が可能、(3)実施時期は、田植前に行う場合は田植前日まで、田植後は2日目以降に行えます。田植え後の早い段階から除草(抑草)ができ、(4)機械除草ほど稲体の傷みが少ない点です。
短所は、雑草を抜くための負荷が軽いので1、2回の作業では雑草が取りきれず、4から5回作業を行う必要があるという点です。
今後は作業のタイミングや回数などの検討を重ね、小規模ほ場でも利用可能な技術となるよう改良を支援して行く考えです。
写真1 作業風景(美郷町S氏)
写真2 竹ボウキで引っ張ったあと
(コナギ2葉程度が抜けて浮く)
写真3 竹部分を3段に
(出雲市W氏作成)
印刷用ページ:PDFファイル(610KB)
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