‘あすっこ'早生系には肥料制限苗が有効
‘あすっこ'早生系の定植適期の拡大には、苗の植え付け適期幅が長く、天候の影響や他の農作業との競合を回避しやすい「肥料制限苗」の利用が有効であることが分かりました。
平成18年から本格的に栽培が始まった県オリジナル野菜‘あすっこ'では、他産地の葉菜類との競争が少ない12から2月に収穫できるような早生系の安定生産技術の確立が強く求められています。
今回、早生系の育苗技術として肥料制限苗※(写真1)と慣行苗を9月下旬に定植して、生育や収量を比較しました。肥料制限苗は慣行苗に比べて初期生育がやや劣ったものの、収穫開始はほぼ同時期となり収量も遜色がありませんでした(表1)。このことから、苗の植え付け適期幅が長く、天候の影響や他の農作業との競合を回避しやすい肥料制限苗は‘あすっこ'早生系の安定した生産を目指す上で有効な技術です。
※肥料制限苗とは
セルトレイに播種後、通常の2から3倍の期間をかけて追肥を行わず、灌水のみで管理した硬くしっかりした苗です。定植可能な状態を長期間維持できるため、長雨など天候の影響を受けにくく、定植適期が拡大できます。また、他のアブラナ科野菜では、虫害や鳥獣害の減少、定植後の土壌の乾燥にも強くなることが報告されています。しかし、育苗期間が長くかかることや育苗ハウスの利用効率が下がるといった問題点もあります。
写真1 慣行苗(左)と肥料制限苗(右) 写真2 早生系の規格品
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