出荷ピークを予測して特産『西条柿』を有利販売!
農業技術センターでは、産地の出荷データと気象データから西条柿の出荷ピークを予測し、関係機関に情報提供して、有利販売につなげています。
島根県特産「西条柿」の出荷ピークは、早い年と遅い年では3週間以上の差があり、有利販売のためには、ピークの正確な予測が必要不可欠となっています。(図1)
農業技術センターは、県内最大のカキ生産組織であるJAいずも平田柿部会の過去10年間の日別出荷実績と気象データから、出荷ピークが8月以降の気温と深い関係があることを解明しました。これを受けて平成20年産から、当センターが初出荷2週間前の9月中・下旬に関係機関・団体へ出荷ピークの予測情報を提供して来ました。
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図1 平田柿部会出荷ピーク予測と実績(平成23年度)
この情報が最も活用されたのが平成22年産で、同年8月、9月が猛暑であったため、過去に最も遅れた平成19年産よりも出荷ピークが遅れるとの情報を提供しました。
全農島根県本部は、この情報を基に市場等関係先と協議し、出荷遅れによる市場評価の低下を防ぐ手立てとして、生産者へ着色基準を0.5下げるとの対策を伝え、早出しを誘導して有利販売につながりました。
平成23年産も精度の高い予測を行い、生産者・関係機関等から好評価を得ています。
これらの取り組みもあって、島根県産西条柿(生果)の市場平均単価は、平成19年産までは生産量1位の鳥取県産を下回っていましたが、平成20年産以降は、毎年、鳥取県産を上回り、この傾向は定着しつつあります。
なお、平成24年産の出荷ピークの予測については、現在、基礎データを収集し、分析を行っており、今月末の島根県西条柿出荷協議会の場において発表する予定です。
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