トロ箱栽培で「日射比例灌水法」が有望
日射比例灌水法をトロ箱栽培に適用したところ、肥料の使用量を減せることが分かりました。また、メロン、トマトで裂果が少なくなるなど果実の品質向上と、収益が安定することを確認しました。
トロ箱栽培では、肥料コストの削減が課題となっており、日射比例灌水法の導入を目的に県下各地で実証ほを設置するとともに、収量性や技術導入上の問題点等について、設置農家などからの聞き取りを行いました(表1)。
日射比例灌水法は、大半の実証ほで省力面(灌水時間設定の自動化)、コスト面(肥料使用量の減少)、品質面(裂果の減少)の効果が認められ、収益も安定しており、設置農家などから高い評価を得ました。
なお、野菜グループのトロ箱栽培ハウスで、実際の制御状況が見学可能です。
表1日射比例灌水法における実証ほの成果概要
栽培品目 |
耕種概要 |
素収益 |
成果概要 |
|
---|---|---|---|---|
A営農組合 | 大玉トマト |
定植6/16収穫7/下から |
2,400 |
・大玉トマトでは裂果が減少 ・収穫量が前年比62%増加 ・肥料使用量が前年比36%減少 |
B株式会社 | メロン |
定植4/13収穫7/下から定植8/4収穫10/中から |
2,930 |
・前年多かった裂果が減少 ・可販果率95%を達成 ・肥料使用量が前年比25%減少 |
C担い手 | 大玉トマト |
定植7/12収穫9/上から |
2,033 |
・日射比例とタイマー灌水を併用 ・裂果は少なかった ・高い粗収益が得られた |
※日射比例灌水法:一定の日射量が積算される毎に、自動で灌水と施肥を行う栽培管理法。日射量
と蒸発散量は高い相関関係にあるため、天候の変化に応じて灌水量が制御できる。
写真1日射コントローラー・センサー
写真2B実証ほのメロン
印刷用ページ:PDFファイル(661KB)
問い合せ先:栽培研究部野菜グループ(担当:奥野かおり、石津文人)
TEL0853-22-6991
E_mail:nougi@pref.shimane.lg.jp
お問い合わせ先
農業技術センター
島根県農業技術センター 〒693-0035 島根県出雲市芦渡町2440 TEL:0853-22-6708 FAX:0853-21-8380 nougi@pref.shimane.lg.jp <携帯・スマートフォンのアドレスをご利用の方> 迷惑メール対策等でドメイン指定受信等を設定されている場合に、返信メールが正しく届かない場合があります。 以下のドメインを受信できるように設定をお願いします。 @pref.shimane.lg.jp