長期の育苗作業が必要なイチゴ栽培を省力化する技術開発
農業技術トピック「ときめき350号」2007.1.9発行
イチゴ栽培期間中の育苗作業は約半年にも及び、かん水、病害虫防除などに多くの労力を必要とします。そこで、育苗作業を省略し、苗を直接定植する新しい栽培方法を検討し、イチゴ栽培の省力化技術を確立します。
本県のイチゴは、安来市、出雲市、斐川町、大田市など計17haで栽培され、「章姫」「紅ほっぺ」「さちのか」など消費者から人気の高い品種を生産しています。しかし、これら品種は「炭そ病」に弱いため、生産者は育苗のために雨よけ施設や高設育苗棚など施設を利用し病害の発生を防ぎながら、かん水と病害防除などの育苗管理を長期間(2月〜9月)にわたって強いられています。
そこで、育苗管理作業を省略する方法として、親株から発生した苗を花芽ができるまで大きく育ててから定植するのではなく、収穫後の株から発生した苗を採って直接定植する方法を検討しています。
しかし、現状ではまだ苗の活着や花芽形成の揃いが不安定など課題があるため、夏季高温期の葉水による降温効果や苗冷蔵による発根促進などの技術を組み合わせることで解決を目指します。
写真1新しい方法による苗の生育写真2慣行方法による定植時の苗
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