農業技術トピック「ときめき」no.3422006.08.08発刊
イチジクの結束処理による収穫時期の前進化
イチジク‘桝井ドーフィン’の結果枝を6月に針金で結束処理することによって、収穫時期が早まり、糖度が向上しました。
イチジクは強剪定や過剰施肥などによって強い新梢が発生し、着果不良や果実品質の低下、収穫時期の遅れを招きやすいことが知られています。そこで、一文字仕立ての‘桝井ドーフィン’を用いて、結束処理による樹勢抑制が収穫量、果実品質等に与える影響について調査しました。
結束処理は6月から8月に新梢の第4節を針金(14番くもり鉄線)及び結束バンド(幅4.7mm、長さ20cm)を用いて行いました(図1)。
その結果、針金の6月処理では、収穫個数、収穫量、収穫果実率及び平均糖度が向上しました(表1)。また、結束バンドでは収穫時期の前進化は見られませんでしたが、針金では処理時期が早いほど収穫時期が早くなり、6月処理では10月までに約80%が収穫されました(図2)。
以上の結果より、イチジク‘桝井ドーフィン’では、6月中旬に新梢を針金で結束処理することで果実品質及び収穫量が向上し、収穫時期が早くなりました。今後は、品質向上及び収穫前進化の要因解明、より簡便な結束方法の検討を行っていきます。
図1結束処理の様子
(左:針金右:結束バンド)
図2イチジク‘桝井ドーフィン’における結束処理が収穫時期に及ぼす影響
問い合せ先:栽培研究部果樹グループ(担当:大畑和也)
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