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西条柿の新系統‘出雲大玉’について

 

当場では‘西条’の優良系統の選抜を行っており、平成16年2月に発表した新系統‘出雲大玉’について紹介します。

‘出雲大玉’は‘普通系西条(出雲型)’の枝変わり系統です。果実はヘタが大きく、1果平均重が‘普通系西条’より10g程度重くなります。出荷規格は3L(200g)以上の果実が全体の3分の2を占めます。収穫時期は11月中旬頃で‘普通系西条’より2週間程度遅くなります。落葉期も遅く11月29日に‘普通西条’は完全に落葉したのに対して、‘出雲大玉’は3割程度の着葉が認められました。

また、‘普通系西条’は収穫直前に果頂部が軟化し、果実の出荷率が著しく劣ることが問題になっていますが、11月29日の樹上軟果率は‘普通系西条’が約70%であったのに対し‘出雲大玉’は約30%で、本症状の発生が少ないことが明らかになりました。

その他、‘出雲大玉’は‘普通系西条’の枝変わりであることから発芽不良症状が発生しにくいと考えられます。

本県で栽培されている‘西条’は、‘早生系西条(B型)’と‘普通系西条’がほとんどを占めています。そこで‘出雲大玉’のような晩生の優良系統を導入し、出荷時期を分散することで、販売や労力面で有利になると考えられます。

‘出雲大玉’の穂木は平成16年3月に、松江、出雲、平田、益田で約2,000g(800芽)を配布しました。今年も3月頃に農林振興センター等を通じて有償で配布する予定です。

園芸部果樹グループ高橋洋靖

 [島根県農業試験場だより第108号2005年3月]


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