メロンえそ斑点病回避対策臭化メチル廃止に向けて
臭化メチルは農業用土壌消毒剤として、その優れた効果、利便性から広く利用されてきました。しかし、オゾン層を破壊する物質として、2005年から使用禁止となることが決まり、すでに1991年の使用量を基準として、現在は50%の削減段階となっています。
メロンにおいては、つる割病、黒点根腐病、えそ斑点病やセンチュウ類の防除薬剤として本剤が使用されてきました。つる割病、黒点根腐病やセンチュウ類の代替防除技術としては、抵抗性品種、抵抗性台木および既存の土壌消毒剤の適用によりほぼ対処できます。
しかし、えそ斑点病については、これまで熱水や蒸気消毒法及び代替薬剤の試験をしてきましたが、現在までの結果では効果が不安定でした。
そこで、抵抗性台木を用いた接ぎ木栽培や市販される抵抗性品種の防除効果や果実品質などを検討しました。その結果、本県の中心品種であるアールスナイト夏系2号については、抵抗性台木品種(ニューメロン、Perlita、PMR5)を用いた接ぎ木栽培の実用性を確認し、また、自根栽培用の抵抗性品種(アーネスト、エイネア)も商品性が高いと判断できました。
今後も環境保全型を柱にした防除技術の検討をしていきます。
環境部病虫科三上哲壮
[島根県農業試験場だより第101号2002年11月]
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