○作物名:ナス、トマト、ジャガイモ
○虫害名:テントウムシダマシ類
○概要
アブラムシを補食する天敵のテントウムシに似ていることからテントウムシダマシと総称されている。テントウムシダマシ類にはニジュウヤホシテントウとオオニジュウヤホシテントウがよく知られている。
○被害と診断
両種とも成虫、幼虫が加害する。はじめは葉の裏側から葉肉をさざ波状に食害する。この食害痕は特徴的で他の害虫の食害痕と容易に区別できる。
葉の食害が進むと、茎の表面や果実の皮も食害する。この頃になると葉は褐色に枯れ上がり、遠くから見ても被害が容易にわかる。
成虫は半円球の甲虫で、大きさはオオニジュウヤホシテントウが約7mm、ニジュウヤホシテントウが約6mmである。ともに翅に28個の斑紋がある。卵は長さ1mm〜1.5mmの黄色い棒状で、葉の裏などにかたまって産卵されている。
ナス以外にナス科のジャガイモ、トマト、ホウズキでも被害が多く、カボチャ、スイカ、キュウリ、インゲン、ササゲなどでも加害する。
○発生生態
両種は年平均気温が14℃を境に棲み分けているといわれている。島根県では山間部にオオニジュウヤホシテントウ、沿岸部にニジュウヤホシテントウが生息している。
オオニジュウヤホシテントウは年1〜2回発生する。冬は成虫が山際の落葉の下や、建物の屋根裏などで過ごし、4月下旬頃から現れる。各種の植物を食害しながら、5月中旬になると産卵を開始し、第1回成虫は6月下旬〜7月上旬に、第2回成虫は8月上旬に発生する。
ニジュウヤホシテントウは年2〜3回の発生で、越冬した成虫は4月上旬から現れ、ジャガイモの新芽や、イヌホウズキの葉を食害しながら産卵を続ける。第1回の成虫は6月中旬〜7月中旬、第2回の成虫は8月中旬〜9月に発生する。
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