○作物名:スモモ
○病害名:スモモ斑入果病
○病原名:ホップ矮化ウイロイドplum系統
(HSVd-plum:Hopstuntviroid-plum)
○概要
平成23年7月、県東部の施設栽培のスモモ(品種:太陽)において、果実に斑入り模様の症状が認められた(図1)。そこで、遺伝子診断(RT-PCR法)により検定した結果、本県では未発生のスモモ斑入果病の病原であるホップ矮化ウイロイドplum系統が検出された。本病は1985年に山梨県で初めて発生が報告され、その後、福島県、福岡県でも確認されている(平成24年6月現在)。
○発生生態
1)病徴
果実のみに発生する。葉や新梢などには症状は現れず、樹勢の低下も見られない。病徴は品種によって異なり、太陽、大石早生すもも、ビューティ、サンタローザは斑入果となる(図1、2)。一方、ソルダムでは斑入果症状は見られず、果粉の形成が薄く、果面が油を塗ったように光る。熟期になっても果肉は濃い朱色にならず、硬く黄色みがかって黄果症状となる。熟期はいずれの品種でも健全果より7~10日ほど遅れ、果肉は締まり、軟化が遅れるとされている。
2)伝染経路
主として接ぎ木伝染し、本病感染樹からの採穂によって広がる。ハサミを使った管理作業(剪定等)によっても汁液伝染する。
3)寄主範囲
ホップ矮化ウイロイドplum系統として自然発生が確認されているのは、スモモだけである。
○防除対策
1)健全苗を使用する。
2)発病樹は伐採して健全樹を裁植する。
3)ハサミを使った作業管理(剪定等)を行う場合は、1樹毎にハサミの刃を家庭用塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム含有)に浸けて消毒する。
○外部リンク日本植物病名データベース
図1スモモ斑入果病
図2スモモ斑入果病の発生状況
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