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○作物名:ピーマン

○病害名:疫病、斑点病、うどんこ病、白絹病、斑点細菌病

 


疫病の被害写真○概要
本県では近年、水田転作作目としてピーマンの栽培面積が増えている。本病害は土壌伝染性で、被害の大きなものの一つである。とくに、ハウス栽培で実害が大きい

○病徴と診断
露地では地上部の茎、葉、果実に発生しやすく、ハウス栽培では地際部または根に発生し、立ち枯れ症状になることが多い。茎は、はじめ水浸状で暗緑色〜暗褐色に変わる。しだいに軟らかくなり、折れたりしおれたりして枯れる。葉では水浸状で暗緑色〜暗褐色の大型病斑をつくり、拡大すると落葉しやすい。果実でも水浸状となって軟らかくなり、のちに褐変し乾いたように枯れる。定植後早い時期に地際部が侵されると、暗緑色〜暗褐色水浸状にしぼみ、枯死するものも早い。生育後半の場合は、地際の変色やしぼみはあまり目だたないが、表皮をはいでみると内部が暗褐色に変化している。また、湿度が高いときには、病斑状に灰白色で霜状のかびが生えるので診断のポイントになる。

○発生生態
本病菌は、卵胞子と呼ばれる特殊な胞子の形で土壌中に2〜3年間生き残ることができる。卵胞子は、適温と水分を得ると遊走子のうをつくり、この遊走子のうから遊走子(べん毛を動かして水中を自由に泳ぎまわることができる胞子)を放出して伝染する。発病後は病斑上につくられた遊走しのうが飛散したり、遊走子によって二次伝染する。本病の発生やまん延には水が大きな役割を果たすので、排水不良地で発生しやすく、ほ場の浸冠水で多発する。
本病はナス科のほかにウリ科の植物にも発病し、相互に伝染源となりうる。

 

 

 

 

 

○その他
ピーマンにおいて、本県では疫病以外では、斑点病、うどんこ病、白絹病および斑点細菌病を確認している。
斑点病1斑点病2斑点病3
斑点病の症状

うどんこ病白絹病斑点細菌病
うどんこ病(左)、白絹病(中)、斑点細菌病(右)

 

 

 

 


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農業技術センター

島根県農業技術センター
〒693-0035 島根県出雲市芦渡町2440
 TEL:0853-22-6708 FAX:0853-21-8380
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