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○作物名:ナシ

○病害名:赤星病


ナシとビャクシンの病徴写真○概要
この病気をおこす菌はさび病菌の一種であり、ナシだけで生活することができず、季節によって寄主植物をかえ、ビャクシン類やネズ類とナシとの間をいききしている。したがって他の病気のように、ナシの葉から葉へ伝染することはなく、春から初夏にかけて年1回発生するだけである。

○病徴と診断
葉、果実、果梗に発生する。葉では展開したばかりの若葉が感染して、約10日間の潜伏期間ののち葉の表面に橙黄色の点が現れるのちに病斑の中に黒色の小点(さび柄子殻)が現れる。5月後半になるとその葉の裏側に淡黄色または紫がかった突起ができてくる。突起はしだいに長くなり毛ばだち、その先から黄色の胞子が7月はじめにかけて飛散する。古くなった葉は夏に向かって早期落葉する。幼果、果梗も葉同様に発病する。

○発生生態
本病菌はビャクシン類、ネズ類の葉上に現れた赤褐色の舌状のもの(冬胞子層)が4月上中旬に成熟し、雨にあえばいつでも胞子を形成できる状態になる。冬胞子層に十分な雨がかかると膨らんで寒天状となり6、7時間後に胞子ができはじめ、雨中に風にのって飛散し、ナシに到達する。胞子は5時間以内に侵入し、10日後に病斑が現れる。降雨量が少ないと胞子はできず、次の降雨まで静止している。
ナシへ伝染する範囲はふつう2kmくらいである。また、葉は若い葉ほどよく感染し、展開後2〜3週間たった葉は感染しなくなる。6〜7月にナシの病斑上に胞子をつくりビャクシンにうつって越冬し、翌春冬胞子層をつくる。

 

 

外部リンク日本植物病名データベース

ナシ赤星病(外部サイト)

 

 

赤星病(幼果での発病状況)
幼果の病徴写真


 


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