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○作物名:モモ

○虫害名:モモハモグリガ

 


寄生の様子○概要
モモの葉に潜って葉肉を線条に加害するため、別名エカキムシと呼ばれている。年間の発生回数が多く、油断すると多発生して早期に落葉し、翌年の花芽の確保ができなくなるなどの大被害となる。

○被害と診断
被害は葉にだけ発生し、展葉間もない4月下旬から10月下旬頃までみられる。初期にはふ化幼虫が葉の内部を渦巻き状に食害するのが、のちには蛇行しながら食い進むため、被害葉は絵を描いたようになる。うず巻き状に食害された部分は茶褐色に変色して抜け落ちるので、せん孔細菌病の被害に似た症状となる。被害葉の葉裏や枝、下草にはハンモック状に白い繭がみられる。本種の寄生による落葉は6月頃から発生し始めるが、幼虫の発生が多いと8〜9月に全葉が落葉することも珍しくない。このように激しい落葉をともなうので果実の品質を低下させるばかりでなく、樹勢を弱め、翌年の着花量を減少させるなど果実生産に与える悪影響も大きい。
成虫は体長約3mm、銀白色の細長いガである。幼虫は淡緑色、偏平で、老熟すると5〜6mmになる。卵は乳白色円形で、直径0.2mmである。

○発生生態
年に6回くらい発生する。落葉下や雑草のなかで越冬した成虫が4月下旬頃モモに飛来して産卵する。幼虫は葉に潜って加害し、蛹になる前に葉から脱出して葉裏などにハンモック状の白い繭をつくり蛹化する。8月以降は卵、幼虫、成虫が入り乱れて発生するようになり世代がはっきりしなくなる。成虫は4〜7日間存在し、20〜120個の卵を産む。卵期間は5〜7日、幼虫期間は7〜16日、蛹期間は3〜9日で、1世代に約1か月を要する

 

 

 

 


 

 

 


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