○作物名:メロン
○病害名:べと病
○概要
県下各地で発生が見られる。ウリ科植物に共通して発生するため,比較的一般によく知られた病害である。全般的に発生程度は軽いほ場が多いが,中山間地では毎年どこかで多発生しており,油断できない病害である。
○病徴と診断
葉に発生し,症状には慢性症状と急性症状の二通りがある。慢性症状は,はじめ下葉の葉縁近くに1〜2mmの丸型黄色病斑が現れ,しだいに広がっていき円形〜不正多角形の斑点となる。しかし,キュウリに発生する典型的な病斑に比べて角型の程度は少ない。急性症状は,小形の角型水浸状病斑あるいは暗緑色〜暗褐色水浸状の大型病斑が,上位葉に向けて急激に進展するもので,数日の内に全体が枯れ上がり,壊滅的被害を出すことがある。病斑の葉裏側にネズミ色のかびが生えるので診断のポイントになる。
○発生生態
本病菌は胞子で越冬するようである。胞子の発芽は4〜32℃,感染の適温は27℃といわれている。ハウス栽培は15〜35℃の温度幅で管理されるため,栽培期間中はいつでも発生しうることになるが,実際は5〜6月,9〜10月に多発生している。日照不足,多湿,低温傾向になると発生が多くなり,急性症状は,慢性症状が進むなかでより好適な環境となって激発するものである。とくに,胞子の飛散,発芽及び侵入には水滴の果たす役割が大きく,雨水が吹き込んだり,薬剤剤型の選択や使用時期のあやまりなど,いわゆる管理上の失敗によって二次伝染を助長し被害を大きくすることもある。なお,本病菌は気孔の多い葉の裏側から侵入する場合が多く,薬剤防除は葉裏までていねいに行う。
○外部リンク日本植物病名データベース
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