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○作物名:メロン,キュウリ,ダイズ

○虫害名:ネコブセンチュウ類


メロン、ダイズの被害とネコブセンチュウ雌成虫の写真○概要
ネコブセンチュウ類はメロンだけでなくキュウリ,ダイズなど多くの作物の根に寄生し被害を与える野菜類の重要害虫である。主なネコブセンチュウ類としてはサツマイモネコブセンチュウ,キタネコブセンチュウ,アレナリアネコブセンチュウウが知られている。島根県では前2者が全県下に発生分布する。

○被害と診断
ネコブセンチュウ類に寄生されると,日中葉がしおれ,株全体の生育が悪くなる。株元近くの根を掘ってみると細い根にコブがついている。収穫終期になると根にコブが無数に付き,根全体がコブ状になっている。このコブが形成されることによって根の組織が壊され,水分や養分の吸収が悪くなり,ひどい場合には葉が黄変し枯れることもある。また,土質によっても被害程度が異なり粘質土壌よりも砂質土壌や火山灰土壌などの排水のよい土壌での被害が大きい。
ネコブセンチュウ類は種類によって寄主植物やコブの形,発生分布が異なっている。サツマイモネコブセンチュウはイチゴ,ラッカセイには寄生せず,コブは連続しておりしかも大きく,とくに温暖地に多い。キタネコブセンチュウはイネ科植物には寄生せず,コブは連続せず小さく,コブから細根が出ており,とくに寒冷地に多い。アレナリアネコブセンチュウはワタ,イチゴには寄生しない。

○発生生態
年に数世代を繰り返す。主に卵で越冬し,ハウスなどで植物がある場合には成虫や幼虫でも越冬する。春先に地温が10〜15℃以上になると活動を始める。幼虫は卵の中で1回脱皮し,ふ化した後,根の先端近くから侵入する。幼虫の形は雌雄とも最初ウナギ状である。雌成虫は成長すると0.5ミリメートル前後の球形〜洋ナシ型になる。雄成虫は成長してもウナギ状であり,長さ1mmである。雌成虫は多いもので1500個ほどの卵を卵のうのなかに産む。1世代に要する期間は適温条件下で約30日である。

 

外部リン日本植物病名データベース


 


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