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○作物名:カンキツ

○虫害名:カイガラムシ類

 


寄生の様子○概要
カンキツを加害するカイガラムシ類は20数種と多いが、被害が問題となるのはヤノネカイガラムシ、イセリヤカイガラムシおよびロウムシ類である。とくにヤノネカイガラムシが発生しているが、県東部ではイセリヤカイガラムシが多い。

○被害と診断
カイガラムシ類は幹、枝、葉、および果実に寄生し、汁液を吸汁するため、しだいに樹勢が衰え、最後には枯死する。また、カイガラムシ類の排泄物にすす病が発生するため、葉では光合成能力が低下したり、果実の商品価値が著しく低下する。
ヤノネカイガラムシ雌成虫は介殻の長さ約3.5mm、茶褐色で、クサビ形をしている。イセリヤカイガラムシ雌成虫は体長約5mmで、白いろう物質で覆われ、体の後方に白色の毛がある。ロウムシ類はルビーロウムシ、ツノロウムシ、カメノコロウムシの3種で、虫体はろう物で覆われている。ルビーロウムシはアズキ色である。他の2種は白色で、ツノロウムシはろう物質の頂部にはツノ状の突起がある。カメノコロウムシはろう物質の周辺が隆起している。

○発生生態
ヤノネカイガラムシは年2回の発生で幼虫、成虫で越冬するが、3回発生することもある。第1回成虫が5〜6月、2回成虫が7〜9月に産卵する。1齢幼虫が母介殻の下からはいだして歩き回り、1〜2時間後には定着し、そこで成虫まで発育する。イセリヤカイガラムシは年2回の発生で、幼虫で越冬する。春季の5月頃成虫になり、卵のうをつくり産卵する。第1世代幼虫の発生盛期は6月上〜中旬、第2世代は8月下旬〜9月上旬ふ化幼虫は最初葉に多く寄生しているが、発育するにつれて枝へと移動する。ロウムシ類は3種とも年1回の発生で、雌成虫で越冬する。6月中、下旬頃雌の介殻の下から幼虫が発生する。枝や葉に定着した幼虫は2〜3日後からろう物質を分泌しながら発育し、8月下旬〜9月下旬に成虫となる。

 

 

 


 

 


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