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○作物名:花き類

 (ガーベラ、キク、ストック、ダリア、チューリップ、トルコギキョウ、フリージア、ユリ、リンドウ)

○病害名:ウイルス、ウイロイドによる病害

 

○1.ガーベラモザイク病(CMV)(出雲市、1989.4.24)
病原:CMV(キュウリモザイクウイルス)
症状:葉にモザイクを生じ、花弁には斑入りを生じる。ガーベラでは過去にBBWV(ソラマメウイルトウイルス)と思われるウイルス病も確認している。
病徴1病徴2

 

○2.キクわい化病(CSVd)(出雲市、2000.6)
病原:CSVd(キクわい化ウイロイド)
症状:品種によって症状は異なるが、一般に節間がつまり、草丈が短くなる。花、葉も小型化し葉色は淡くなる。出雲市以外では広瀬町で過去確認している。
病徴3病徴6病徴7

 

○3.ストックモザイク病(TuMV)(伯太町、1988.10.29)
病原:TuMV(カブモザイクウイルス)
症状:葉に退緑または黄色がかったモザイクを生じ、縮葉を起こす。過去に益田市、出雲市などでも確認している。
病徴8病徴9

 

○4.ダリア輪紋病(TSWV)(広瀬町、1990.5.25)
病原:TSWV(トマト黄化えそウイルス)
症状:葉に輪紋を生じる。花茎に黒褐色のえそ斑が生ずる。
広瀬町のダリア輪紋病の発生はダリア栽培農家が少ないこともあって、その後、拡がっていない。また、県内の他の地域では、トマト、ナスでTSWVによるウイルス病は確認している。TSWVはスリップス類によって媒介されるが、スリップス類は薬剤防除が困難なこともあって全国的に問題となっている。1995年ミカンキイロアザミウマの発生が県下でも新たに確認され、TSWVによるウイルス病の新たな広がりが心配される。
病徴10病徴11

 

○5.チューリップ条斑症状(出雲市:1994.4、安来市:1995.4)
病原:富山県で最初に確認され、条斑症状と言われるもので原因はウイルスと考えられている。球根、土壌で伝染する。伯太町、斐川町でも発生を確認している。
症状:葉に黄色の条斑が葉脈に沿って生ずる、花弁にはほとんど症状が現れない。
病徴12病徴13

 

○6.トルコギキョウえそモザイク病(CMV)(大田市:1993.6、平田市:1994.6)
病原:CMV(キュウリモザイクウイルス)
症状:株全体がやや黄化、葉に白色のえそ斑を生じる。輪紋を生じることもある。過去に、赤来町、川本町でも確認している。

左:大田市(1993.6)、右:平田市(1994.6)
病徴14病徴15

 

川本町(2002.8)
病徴16病徴17

 

出雲市(2003.7)
病徴18病徴19

 

○7.フリージアモザイク病(BYMV)(頓原町:1998.1.26)
病原:BYMV(インゲンマメ黄斑モザイクウイルス)
症状:葉に退緑斑や白斑のあるモザイクを生じる。生育は抑制され花弁に斑入りを生じる。アブラムシによって伝搬される。なお、CMVによってもモザイク症状となる。
病徴20病徴21

 

○8.ユリウイルス病(TBV、CMV、ASGV、LSV)(1988.4.18、益田市:1997.4、安来市:1990.6)
病原チューリップモザイクウイルス(TBV)、キュウリモザイクウイルス(CMV)、リンゴステムグルービングウイルス(ASGV)、ウイルス病ユリ潜在ウイルス(LSV)
症状:葉にモザイク症状を生じる。
LSVは感染しても単独では病徴が現れないが、CMVと重複感染するとCMV単独感染より被害が大きくなる。
病徴22病徴23病徴24

 

○9.リンドウウイルス病(CMV)(頓原町:2002.5)
病原:CMV(キュウリモザイクウイルス)
症状:葉にモザイクや萎縮症状が現れる。激しい場合は生育不良となる。アブラムシによって伝搬される。
病徴25

 

外部リン日本植物病名データベース

 


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島根県農業技術センター
〒693-0035 島根県出雲市芦渡町2440
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