病害名:ミカンキイロアザミウマ

 

 成虫、幼虫とも植物の表皮を加害するため、加害部がカスリ状となる。花粉を食べることにより産卵数が増加するため、花き類での発生が多いアザミウマである。

 ガーベラ、シクラメン、キクなどでは花弁の退色、褐変、奇形を生じる。未展開葉では葉の退色、褐変、新葉のケロイド症状、奇形を生じる。メロン、キュウリなどの果菜類では葉裏の葉脈間に数mmの白斑を生じ、葉表からも目立つようになる。イチゴでは果実が褐変する。トマト、ブドウでは果実に白ぶくれ症状が発生する。

 本種は多くの薬剤に対する感受性が低く、薬剤防除は困難である。また、トマト黄化えそウイルス(TSWV)を媒介する能力が高い。TSWVは島根県ではダリアで発生が認められており、他県ではピーマンやキュウリ、メロンで問題になっている。

 

ミカンキイロアザミウマ成虫写真ミカンキイロアザミウマの加害を受けたカーベラの葉ミカンキイロアザミウマの加害を受けたカーベラの花

 写真番号76ー1-3害虫名ミカンキイロアザミウ作物・品種ガーベラ

 撮影年次・場平成7年4月・斐川撮影奈良井祐隆

 


資料:「野菜生育障害・病害虫現地診断の手引き」島根県農林水産部、1997年3月


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