• 背景色 
  • 文字サイズ 

○作物名:カキ

○虫害名:アザミウマ類

 


チャノキイロアザミウマとキカクダアザミウマの被害と成虫写真○概要
チャノキイロアザミウマは古くから果実を加害する害虫として知られていた。ところが、昭和50年に岡山県で果実や葉を加害するカキクダアザミウマが発見され、その後、分布が急速に拡大した。島根県では昭和58年に安来市で初発生して以来、県下の主要産地に広がった。両種は果面障害の原因となり、商品価値を著しく低下させるため恐れられている。

○被害と診断
チャノキイロアザミウマは葉、新梢、果実を加害するが、被害が問題となるのは果実である。加害当初には肉眼では症状がみられないが、のちに加害部がコルク化して褐色〜黒褐色となる。開花期頃に加害されると果頂部に星型、座ぶとん型の斑紋ができ、落花後の果実では、果実をまくように帯状の斑紋ができる。被害は西条、平種無、正月で多く、富有では少ない。
カキクダアザミウマは葉、果実を加害する。葉の被害は4月下旬〜5月上旬から見られ、葉の縁から表面を内側にして縦に巻く。被害用が棍棒状になることも多い。被害巻葉は褐変し、症状の激しいものは落葉する。このような被害は本種によってのみ発生する。果実の被害は落花直後から見られ、へた近くの果面に0.5mm前後の褐色点として現れるが、収穫果ではその部分が果実の側面に赤褐色〜黒褐色の斑点として残る。この斑点は前種にくらべ大きい。成虫は体長2.2mmで光沢のある黒色、幼虫は橙黄色で東部、触覚、脚と腹部末端は黒色、卵は円筒色で乳白色半透明である。

○発生生態
チャノキイロアザミウマについてはブドウのチャノキイロアザミウマ参照カキクダアザミウマは年1回発生し、成虫は6月中旬から翌春までカキやマツ、ヒノキなどの樹皮間隙で越冬する。越冬後の成虫は4月中旬〜5月中旬にカキに飛来し、新梢の展葉直前の葉に寄生して数日間で独特な被害葉をつくる。成虫は5月上旬から被害巻葉の中に産卵しはじめ、この卵は5月中旬頃からふ化する。幼虫は巻葉内で発育して蛹を経て6月上旬から新成虫となる。幼虫の一部と新成虫が果実を加害する。

 

 

 

 


 

 

 


お問い合わせ先

農業技術センター

島根県農業技術センター
〒693-0035 島根県出雲市芦渡町2440
 TEL:0853-22-6708 FAX:0853-21-8380
 nougi@pref.shimane.lg.jp
  <携帯・スマートフォンのアドレスをご利用の方>
  迷惑メール対策等でドメイン指定受信等を設定されている場合に、返信メールが正しく届かない場合があります。
   以下のドメインを受信できるように設定をお願いします。
  @pref.shimane.lg.jp