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○作物名:イチゴ

○病害名:萎黄病


被害状況○概要
昭和45年に発見された比較的新しい病害である。本県では48年に始めて発生が確認された。現在では県下各地で発生が見られ、ときには壊滅的な被害をあたえるため、イチゴではもっとも重要な土壌病害として恐れられている。

○病徴と診断
新葉および展開まもない葉は黄緑化し、上に巻いて舟形になる。3小葉のうち1〜2葉が小型化し、奇形化する。奇形葉の発生は株の一方にかたよることが多い。被害株は萎縮して生育不良となり、葉は生気を失い、下位葉は紫紅色となって萎ちょうし、最後には枯死する。このほか急性症状があり、この場合は新葉の黄化、奇形を示すことなく、急激にしおれて枯死する。被害株の根冠部、葉柄、果梗を切ってみると導管の一部または全体が褐変している。根は黒褐色に腐敗し、新根はほとんど発生しない。
被害株は果実の肥大が悪く、品質は低下する。親株に発生するとランナーの発生数が減少し、小苗にも奇形葉ができる。

○発生生態
本病は苗伝染と土壌伝染を行う。苗伝染は罹病親株からランナーを通じて行われる。この場合、親株に近い株ほど発病しやすい。土壌伝染は厚膜胞子という耐久性の強い胞子で土壌中に生存し、これが発芽して根から侵入することによっておこる。イチゴは栄養繁殖を行うため苗や親株が移動することが多い。そのため、無発病地に汚染苗や、根に付着した発病地の汚染土壌が持ち込まれ、無発病地が汚染されることが多い。また、病原菌は畑、水田のいずれでも長年生存するので、いったん汚染すると根絶することが難しい。
本病は7月から9月の親株床や仮植床と2月頃からハウスで発生し、生育末期に増加する。本病は25℃以上の高温時に発生しやすい。しかし、15℃以下では発病しないか、発病しても被害は軽い。

 

 

 

外部サイ日本植物病名データベース

 

 


 


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