○作物名インパチェンス
○病害虫名インパチェンスべと病
○病原名Plasmoparaobducens
○概要
平成24年4月上旬、県東部の農家において、セル苗に播種したインパチェンス(品種:インプレッサ)の葉裏に白色のかびを生じ黄化症状を示す苗が多数認められた(写真1)。罹病株は全て埋没等の処分をし、現在、発生は確認されていない。独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構花き研究所に診断を依頼したところ、Plasmoparaobducensによるべと病であることが判明した。
本病は、平成22年6月に我が国で初めて確認されたが、島根県内での発生確認は初めてである。
○発生生態
1)病徴
葉の裏面に白色のかびを生じる(写真2)。病勢が進展すると葉裏全面がかびで覆われ白色を呈し、しばしば葉の表側が内側に巻き込む(写真2)。発病葉に触れると白い粉状のかびが飛散するのが肉眼でもはっきり確認できる。ほぼすべての葉が発病し、その後、多くは落葉、株が枯死するなど重篤な被害をもたらす。
2)生態
病原菌は葉裏の気孔から分生子柄を伸長し、樹状に分岐後、その先端部に卵形の分生子を生じる。分生子の大きさは12~19.5×10.8~15μm(平均16.1×12.9μm)であった。
3)伝染経路
被害残渣が伝染源となり、分生子により空気伝染する。
4)寄主範囲
ツリフネソウ属の植物とされる。
○防除対策
1)発病株は確認し次第、圃場外に持ち出し、適切に処分する。
2)葉が濡れていると感染を助長するため、頭上灌水は避ける。
○外部リンク日本植物病名データベース
写真1べと病発生状況(黄化した葉の裏に白色のかびを生じている)
写真2葉裏に形成された白色のかび
お問い合わせ先
農業技術センター
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