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○作物名:ダイズ

○病害名:ダイズサヤムシガ

 

ダイズサヤムシガの被害状況、幼虫の写真○概要
虫が葉や茎、莢をつづり合わせて食害する害虫で、成虫は小型のガである。島根県内ではどこでも発生が見られる。

○被害と診断

幼虫は最初にダイズの先端の新葉をつづり合わせて食害する。被害を受けた新葉が大きくなるとしわになり、ところどころに穴があく。その後、茎や莢に食入する。

ダイズの生育初期には生長点に食入することが多い。そのため茎の伸長が止まり、生育が遅れることがある。莢ができ始めると、莢と莢、または莢と茎葉をつづり合わせ、莢の表面を広く浅く加害したのち、莢のなかに食入する。普通、幼虫が食入した莢の内部は非常に汚れている。糞は四角形で比較的大きく、暗褐色である。種子は食入した側から無差別に食害される。被害発生量は冬期および夏期の気温が高い年に多い傾向がある。島根県では被害が6月下旬頃から発生し、7月中旬から8月に最も多く、10月までみられる。

成虫は翅を開いた長さが13-18mmで、体色は全体が淡黄褐色から暗灰褐色である。卵は楕円形で平べったく、初期には乳白色である。幼虫は老熟すると体長が13-15mmになる。体色は淡黄色、頭と胸のー部は黒褐色で、体の表面には淡褐色の小さな斑点がある。終齢幼虫の頭と胸のー部は淡黄色から燈黄色に変わる。蛹は長さが8-11mmで褐色である。

○発生生態
年に3-4回発生する。しかし、各世代は重なり合う傾向があり、とくに夏秋期に世代を分けることは困難である。越冬はダイズの食害した部分や枯れた茎葉のなかで蛹、またはソラマメなどのマメ科植物の芽部で若齢幼虫で行う。蛹で越冬したものは3-4月にかけて羽化する。しかし、この時期はダイズがまだ播種されていないため、ソラマメなどで1世代を過ごす。若齢幼虫で越冬したものは5月以降に羽化する。成虫は卵をダイズの葉裏や葉柄、とくに若葉に点々と産みつけるが、莢には産みつけない。夏期は卵から成虫になるまでに30-40日かかる。

○防除法
幼虫は最初に若葉をつづり合わせて食害するので、初期被害に注意を払い、莢が着いた後は莢のなかへの食入を防ぐようにする。したがって、薬剤による防除は被害初期に1-2回、落花後は10日おきに2-3回散布する。

資料:島根県農作物病害虫雑草図鑑


 


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