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○作物名:ダイズ

○病害名:アブラムシ類


アブラムシ寄生状況と被害の写真○概要
ダイズの茎葉や莢を吸汁する小さな害虫で、主要な種類はダイズアブラムシとジャガイモヒゲナガアブラムシである。

○被害と診断
アブラムシ類による被害は大きく分けて吸汁害とウイルス病の媒介のニつがある(ウイルス病についてはP.39参照)。
ダイズアブラムシはダイズに寄生するアブラムシのなかで最も発生が多く、島根県内ではどこでも見られる。茎葉や莢などに寄生するが、とくに新葉を好む。しかし、寄生する部分は時期によって異なる。6〜7月頃には主に柔らかい若葉に寄生する。このころ、多発生すると枝先の芽や若葉を萎縮させる。その後、開花後の若い莢が着く頃には株全体に寄生する。とくに若い莢に多数寄生すると種子の成熟を著しく妨げ、品質の低下や減収をきたす。また、品種により寄生程度が異なり、とくに黒ダイズでは多発する傾向がある。
ジャガイモヒゲナガアブラムシはダイズの葉に主に寄生するため葉は黄変し、著しい場合には落葉する。被害は秋に多く、畑の中に穴があいたように見えることがある。
アブラムシ類には同じ種類のなかでも有翅虫と無翅虫があり、条件によって出現する型が異なることが知られている。
ダイズアブラムシの無翅虫は体長が1.0〜1.6mm、体色は濃黄色〜黄緑色、光沢はない。ジャガイモヒゲナガアブラムシの無翅虫は体長が約2.5mm、体色は黄緑〜淡緑色、光沢がある。

○発生生態
ダイズには6〜7月頃に有翅虫が飛来し、その後は秋まで主に無翅虫が増殖を繰り返す。秋になると有翅虫が現れ、越冬植物に移動する。両種類とも年間10回以上発生する。ジャガイモヒゲナガアブラムシはギシギシ、フキなどに寄生して卵あるいは成、幼虫で越冬する。しかし、ダイズアブラムシの越冬については不明である。

○防除法
1.薬剤による防除は、吸汁害が問題になるときは液剤、粉剤を密度急増期(7月中〜下旬)に1回散布する。ウイルス病が問題となるときは液剤、粉剤を発生初期(生育初期)から7〜10日間隔で数回散布する。または粒剤を播種時にまき溝へ施用するか、発生初期(生育初期)に株元へ施用する。

資料:島根県農作物病害虫雑草図鑑


 


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