○作物名:ダイズ
○病害名:べと病・葉焼病
○概要
両病害ともおもに葉に発生し、どこにでも発生がみられる。発生が激しいと落葉し大きな被害となる。また、べと病は種子にも発生し品質を低下させる。
○病徴と診断
べと病;葉、莢、種子に発生する。葉ではまず最初に、表面に円形または不正形の淡黄白色の小さな斑点が点々と現われる。病勢がすすむとこの病斑はゆ合して15mm前後の不正形の大きな褐色病斑となる。病斑の裏面には淡黄色の綿毛状の菌そうが盛り上がり、乾燥してくると淡灰黄色〜帯褐紫色となる。種子が侵されると、種皮に灰色がかった黄色の斑紋ができ、その上に乳白〜黄褐色の菌糸が薄くひろがる。種皮にしわが寄ることが多く、亀裂もできやすい。発病が激しいときは落葉し、大きな被害となることがある。
葉焼病;主に葉が侵され、はじめ淡緑〜紅褐色の小さな斑点が現われる。この小斑点はしだいに拡大し、周囲に淡黄色のかさを伴った1〜2mmの褐色〜黒褐色の不正形な病斑となり、裏面中央部がやや盛り上がる。発病が激しいときは葉全体が淡黄色となり落葉し、ひどいときは枯死する。莢にもまれに発病し、褐色の盛り上がった斑点ができる。
○発生生態
べと病;この菌は卵胞子という特殊な胞子をつくって種子や被害茎葉で越冬し、翌年の伝染源となる。ダイズの本葉展葉後間もなく発生するが、20〜22℃で湿度が高いととくに発生が多い。このため6月頃から7月中旬頃に発生が多いが、梅雨の長くつづくような年はとくに多発する。8月上旬頃にはー時発病は止まり、9月中旬以降収穫期にかけて再び発生する。また、茎葉が茂りすぎて風通しが悪いと発生しやすい。
葉焼病;病原細菌は種子や被害茎葉について越冬し、翌年風雨で運ばれて気孔や傷口から侵入する。このため、風雨の多い年は発生も多くなる。本病は8月頃から発生し始め、収穫間際に激しくなる。
○防除法
べと病
1)被害茎葉は集めて焼却する。また、発病した畑は深く耕して、表土を深くすき込む。
2)外観が健全な種子も保菌していることが多いので、種子は健全株から採種する。
3)密植しないようにし、風通しをよくする。
○外部リンク日本植物病名データベース
資料:島根県農作物病害虫雑草図鑑
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