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○作物名:ブドウ

○虫害名:ブドウトラカミキリ

 


ブドウトラカミキリの被害と成虫写真○概要
ブドウの枝幹を食害する主要な害虫で成虫は小形のカミキリムシである。県下全般に発生がみられるが,標高の高い地域では平坦地に比べて成虫の発生時期が早く,発生に地域差がみられる。

○被害と診断
幼虫が枝の内部に食入して加害するため,芽が枯れたり,枝が折れたりする被害が発生する。幼虫が枝に食入した部分は幼虫が排泄しいた糞で樹皮が少し膨らみ黒くなる。5月中旬以降になると幼虫は枝を環状に食害する。したがって,枝の先端は急に萎れて折れる被害いわゆる枝折れが発生する。若木の枝が折れると,将来の樹型,整枝に大きな影響を与える。
成虫は体長15〜20mm,胸部は赤褐色で球形,翅には2本の黄色の横縞がある。卵は約1ミリメートル,白色である。幼虫は乳白色で,脚はなく,頭部が茶褐色である。体長はふ化当時1mm前後,成長すると20〜30mmになる。蛹は20〜30mm,乳白色である。

○発生生態
年1回の発生で,若齢幼虫で枝内で越冬する。越冬した幼虫は4月上旬頃から活動を始める。その後幼虫は枝内を激しく食害しながら発育する。老熟幼虫は7月中旬頃から蛹化する。蛹期間は約10日である。成虫は羽化しても,枝内にしばらくの間とどまった後脱出する。平坦部での成虫の発生盛期は9月上〜中旬であるが高冷地では平坦部より約1か月早い。成虫は枝から脱出後直ちに交尾し,芽部や樹皮の割れ目に産卵する。卵は夏期6〜7日,秋期10〜16日でふ化する。若齢幼虫は12月〜1月上旬には休眠から覚めている。したがって,ハウス栽培では加温と同時に幼虫が発育を始めるので,1月加温で2月中旬,2月加温で3月下旬,無加温で5月上旬に枝折れ被害が露地より早く見られる。又、成虫の発生盛期も12月加温で7月下旬,2月加温で8月中旬,無加温で8月下旬と早くなる。

 

 

 

 


 

 

 


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