○作物名:ダイズアズキ
○病害名:モザイク病
○概要
ダイズやアズキにモザイク病をおこすウイルスの種類は多く、その伝染方法も様々である。島根県で発生しているウイルスは種子により伝染するものが多いので栽培、採種には十分な注意が必要である。
○病徴と診断
ダイズ:はじめ若い葉の葉脈が透けるようになる。続いて濃緑色と淡緑色の部分が入り混ざったモザイク症状が現われる。葉は小さくなり、ねじれたり巻いたりして、表面に凸凹がたくさんできる。莢は湾曲することが多い。ひどくなった株は生育が悪く、枯れることもある。種子伝染した株は、初生葉(単葉)が小さくなってモザイク症状が現れる。病気にかかった株の種子は、表面に褐色または黒色の斑紋ができ、いわゆる褐斑粒となって品質を損なう。被害の程度は品種、ウイルスの系統、感染時期によって異なるが、10〜75%の減収となる。アズキ:本葉が展開した頃から発病が始まる。最初、若い葉に小さな淡黄色の斑点が現われたり、葉脈が透けたりして若い葉は黄緑色に見える。その後に出てきた葉には濃淡緑色のモザイク、淡黄色の斑点などが現れ、葉は巻いたりして変形する。つぼみがついても落ちやすい。遅播すると、若いうちに感染するので被害が大きい。
○発生生態
ダイズ:ウイルスの種類や系統はたくさんあるが、本県で発生しているモザイク病の多くは、病気にかかった種子によって翌年に伝染する。この種子を播くと発生し、これに寄生したダイズアブラムシ、モモアカアブラムシなどのアブラムシによってウイルスがうつされる。このためモザイク病の発生時期や発生量はアブラムシの発生時期と発生量や種子伝染株の多少に大きく左右される。6〜7月が高温で乾燥気味の年にはアブラムシの発生が多いのでモザイク病は多発する。
アズキ:ダイズと同様でアズキでも多くの種類のウイルスによってモザイク病がおきる。本県で発生しているモザイク病の多くは病気にかかった種子によって翌年に伝染し、アブラムシによってウイルスがうつされる。生育期に高温で乾燥が続くとアブラムシの発生が多くなり、モザイク病は多発する。
○防除法
1.健全株から採種した無病種子を使用する。
2.モザイク病にかかった株はできるだけ早く抜き取り、伝染源を撲滅する。
3.ウイルスを伝搬するアブラムシを防除する。
○外部リンク日本植物病名データベース
資料:島根県農作物病害虫雑草図鑑
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