○作物名:ハクサイ、キャベツ、あすっこ
○病害名:白斑病、黒斑病(黒すす病)
○概要
両病とも、べと病とともにハクサイの葉にでる代表的な病気で、秋から冬にかけて収穫する作型ではよくみられる。島根県下各地で発生しており、とくに秋に雨が多い年や早播きした場合などに発生が多い。
○病徴と診断
白斑病
はじめ淡褐色の小斑点をつくり、のちに大きくなり、6〜10mmの円形または不正形で中央が灰白色、周辺は緑灰色の病斑をつくる。病斑の中央部は薄くなって破れやすい。激しく発病したとき葉は火であぶったようになり、しおれて枯死する。
黒斑病
葉に発生し、2〜10mmの円形で淡褐色の輪郭のはっきりした病斑ができる。病斑は同心円状の輪紋をつくり、周辺は油浸状となる。古い葉に発生が多く、ひどく発生すると株全体の生育が衰える。病斑が大きくなると、白斑病とみまちがえることがあるが、本病は輪紋やすす状のかびがあることで区別できる。
○発生生態
両病とも晩秋から初秋にかけて発生がとくに多い。
白斑病
病原菌は菌糸の形で被害葉の組織内で冬を越し、伝染源となる。ここでできた胞子が空気中に伝染するほか、病原菌が降雨の際に土壌とともに飛び散って伝染するともいわれている。秋季多雨の年、連作、酸性土壌、早播き、肥料切れしたときなどで発生が多い。本病菌はハクサイのほかカブやコマツナなども浸す。
黒斑病
病葉の上に菌糸や胞子の形で生存し、胞子が風で運ばれ、他のアブラナ科作物に寄生したり、種子について伝染する。本病も肥料切れしたり早播きすると多発しやすい。キャベツ、ダイコン、カブ、ナタネ、カラシナなど多くのアブラナ科作物に発生する。
○その他
キャベツにおいて、最近黒斑病菌と同属の菌によっておこる病害、黒すす病の発生が見られる。
セル成型育苗時に多く発生している。
育苗時にみられた黒すす病
あすっこ白斑病の病徴と病斑
○外部リンク日本植物病名データベース
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