「第5回しまねいきいき雇用賞」受賞企業のその後
従業員20人未満の企業等の部門
- 有限会社Joy・ケア(出雲市:福祉用具レンタル・販売など)
平成16年の創立以来の離職者ゼロを達成しているなどの取組により第5回「しまねいきいき雇用賞」を受賞した同社。働くことに生きがいを感じる職場、風通しの良い職場から創り出された環境による正社員離職者ゼロは、現在も継続中とのことです。(令和2年1月現在)
同社の高木康行社長は、「現場の営業マンに一切をまかせ、ノルマは課さず、お客さんが本当に必要なもの、困っている人に合うものを提案し、感謝されることが従業員のやりがいになっている。また、社長自身が現場の営業マンでもあり、従業員と同じ目線で相談しやすい関係であることが、離職ゼロにもつながっていると思う。」と語っておられました。
事務職員のOさん(女性)にもお話を伺いました。Oさんは、もともとパートタイムの従業員でしたが、子育てが一段落した頃に正社員となり現在まで活躍されています。従業員同士和気あいあいと、困ったときはお互い様の精神でやっており、働きやすいとのことでした。
従業員20人以上の企業等の部門
- イズテック株式会社(出雲市:建設コンサルタント業)
従業員の健康を守る健康経営の取組や、家族の介護など生活環境の変化による離職を防ぐためのテレワーク(在宅勤務)の導入など多様な働き方の推進により「第5回しまねいきいき雇用賞」を受賞しました。これらの取組は現在も継続中であり、今後も社内の意見を聞きながら継続していきたいとのこと。また、受賞後の新たな取組として、親の介護が必要となった従業員のため、試行的に時差出勤(遅出勤務)を導入しているそうです。
テレワークを活用されている従業員の方にお話を聞きました。テレワークを始める以前は、自宅からの通勤時間が往復で2時間半かかっていたところ、通勤時間がゼロになったのがメリット。これからも続けていきたいとのことでした。
- 協栄金属工業株式会社(雲南市:金属製品製造業)
地元教育機関との連携による採用活動や障がい者・高齢者・女性が働きやすい職場環境づくりの取組などにより第5回しまねいきいき雇用賞を受賞しました。新卒者の採用を継続して行っておられ、令和2年度も6名を採用されています。インターンシップの受け入れや企業ガイダンスに参加(いきいき雇用賞受賞企業ブースにおいて出展)することで、同社を知ってもらう機会になり、学生・学校関係者の企業理解につながっていると感じるそうです。その結果、ミスマッチが少なくなり、新卒者の離職は非常に低くなっています。また、障がい者雇用にも力を入れており、「当事者への配慮を行うことで周りの社員が優しくなり、いきいきとした職場になっている」と小山社長が話しておられました。
受賞後の取組として、社員の暑さ対策のため、工場の遮熱塗装や冷房設備を導入することにより、職場環境の改善を行っているそうです。その他にも、女性や若者に配慮した働きやすい職場になるよう休憩室やトイレの整備を行っておられます。
- サン電子工業株式会社益田工場・出雲工場(益田市、出雲市:電子部品製造業)
同社では、Iターン者に対する援助金の支給や長距離通勤者への支援(家賃補助)、改善提案制度による業務改善の推進など様々な取り組みを行っています。健康経営にも力を入れており、健康教室の実施や野菜ジュースの提供のほか、定期的にレクリエーションを開催されているそうです。コロナ禍においての研修実施が困難になる中、従業員の健康を第一に考慮し、Web受講で代替するなど、従業員からの評価が高くなっています。
受賞後も、さらなる「働きやすさ」に向けた取り組みを進めており、従業員から出た要望によりトイレやロッカーを新設したそうです。現場での従業員同士の声がけを大切にしており、チームワークの良さを継続したいとのことです。
- 株式会社シーエスエー(出雲市:ソフトウェア製造・販売)
完全週休二日制の実施、定時退社日の指定や、顧客の理解を得てユーザーサポート時間を短縮するなどの働き方改革の推進に加え、人材育成、仕事と子育ての両立支援などの取組により第5回しまねいきいき雇用賞を受賞した同社。定時退社日の定時退社率は100%を達成しているとのことです。全従業員の半数近くが子育て中の同社では、労働可能な時間帯を選択できる時差出勤制度の創設や、子ども手当の支給など、会社として子育てを支援しています。また受賞後の新しい取組として、30分単位の休暇取得制度やインフルエンザ予防接種の会社補助制度を導入されたとのことです。
システム開発部で働くSさんは、「残業して遅くまで残るような雰囲気もなく、休みもとりやすい。また社員間のコミュニケーションがとれており、仕事がやりやすい社風である」と、同社の働きやすさについて話しておられました。
- 社会福祉法人壽光会(出雲市:特別養護老人ホーム等の設置運営)
同社は、新人職員定着のためのエルダー制度や、資格取得に向けた支援制度などの取り組みにより第5回しまねいきいき雇用賞を受賞しました。平成28年度にエルダー制度を導入して以降、徐々に職場全体での周知や理解が図られており、若手職員の育成に向けた良い雰囲気が出来ているようです。エルダーと新人との合同食事会や、日頃の声がけの成果もあり、新卒職員の定着率は9割以上を継続しておられます。障がい者雇用を進めるにあたっても、エルダー制度を活用しており、支援制度の確立による雇用の拡大を図っているとのことです。
また受賞後には、職員の意欲向上や達成感につなげたいとの思いで、正規職員への登用に力を入れているそうです。
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