島根県立東部社会教育研修センター

所長難波賢二

　現在、人口減少や高齢化などに起因する多様な地域の課題に、地域の方々が主体となって取り組むことが求められています。このような主体的な取り組みを進めるためには、「人づくり・つながりづくり・地域づくり」を引っ張るコーディネート能力やファシリテート能力などを有した社会教育の専門的人材が必要となります。

　島根県立東部社会教育研修センターでは、このように地域で必要とされる社会教育の専門的人材を養成する研修など、次の事業を実施します。

（１）人材養成研修事業

　社会教育指導者の専門的力量の向上を図るため、社会教育に関わるすべての方を対象にした全体研修を実施し、社会教育に携わる上で必要な知識・技術を提供し、県・市町村の社会教育の推進役として求められる人材を養成します。

（２）調査・研究事業

　社会教育の推進のため開発し、普及に取り組んでいる「しまね学習支援プログラム」(｢親学プログラム｣｢親学プログラム２｣｢地域魅力化プログラム｣)について、市町村における社会教育関係者に活用していただき、地域課題の解決につながるように努めます。また、県内の社会教育に関わる研修状況調査や公民館等実態調査を行い、県の社会教育事業や当センターの研修に活かします。

（３）情報提供・学習相談事業

　情報紙「しまねの社会教育だより」の発行、社会教育・生涯学習に関する学習情報の提供等を通して、「地域力」の醸成につなげます。

（４）市町村支援事業

　市町村等で企画・実施する社会教育に関わる研修がより充実するよう、研修計画・研修内容、学習プログラムについての相談・支援を行います。

　特に、今年度は、地域課題解決に向けた“つながりづくり”の意識を醸成するため、「地域魅力化プログラム」の活用に重点を置いた各種研修の充実を図る予定で事業計画を立てましたが、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、当初計画した事業の実施は困難となりました。

　しかしながら、社会教育関係者の皆様が取り組む地域課題は待ったなしですので、当センターも人材養成機関としての責務を果たすべく、当初計画していた事業計画の一部を変更し、事業を実施します。そして、受講された方に満足していただけるように、研修中あるいは研修後のサポートをしっかり行いますので、積極的な研修参加をお願いします。