腸管出血性大腸菌感染症が3件(雲南圏域1件、出雲圏域2件)、結核が12件(松江圏 域5件、雲南圏域1件、出雲圏域2件、浜田圏域2件、益田圏域1件、大田圏域1件)報告 されています。

定点からの報告患者数の月間合計は12月　4,980件（4週換算）1月　3,644件　2月　2,418件

( )内は月（4週換算）の定点当たりの報告数　［］内は週当たり定点当たりの報告数。
○インフルエンザ :(10.3)。　全県で一定点の週当り件数は第5週[4.7]から第8週[1.3]へと漸減を続け、ほぼ 終息してきました。圏域別では第6週に雲南と隠岐、第7週に出雲で[1.0]未満になりました。 季節性インフルエンザの流行は全くありません。第29週以降の累計は13,274件とここ10年 で一番報告数の多かった2003年の9,764件を超えました。特に、年代区分別では、5〜14 歳で2003年の4，466件を大きく上回り7,496件の、15〜19歳では2003年の452件に対し、 2.5倍の1，148件の報告となっています。
○感染性胃腸炎 :(63.5)。　全県の大流行は第3〜5週頃がピークで漸減し、第8週にはピーク時の6割程度に 減少しました。松江圏域(111)は特に多く前月(96)と同規模でしたが、大田圏域(64)は前月 (101)から大幅に減少し、中部(56)隠岐圏域(58)と同様になりました。
○Ａ群溶連菌咽頭炎 :(7.4)。隠岐圏域(29)で大流行が続き、出雲圏域(17)も流行が大きくなりました。
○水痘 :(5.7)。全県では12月をピークに漸減していますが、大田圏域(21)で大流行が続いていま す。全国的には1月は例年になく少なく2月になって漸増しています。
○流行性耳下腺炎 :(2.3)。益田圏域(8)で昨年5月より流行が続いていますが、中部(3)でも増してきています。 全国的に2007、2008年と非流行年が続き、2009年から流行の兆しがあります。
○RSウイルス感染症 :104件。11月中旬より全県で多発し、昨年7月以降の累計は389件(東部213件、中部111件、 西部65件)で、報告対象になった2004年以降、最多の昨シーズンの346件を超えました。全 国的に、今冬は突出して多いです。

　急性出血性結膜炎が0件、流行性角結膜炎が1件と少数の患者報告が長期間続いています。

　性器クラミジア感染症が8件、性器ヘルペスウイルス感染症が2件、淋菌感染症が5件でした。年間を通して患者報 告数に大きな増減は起こっていませんが、患者の年齢層は20〜30代が大多数を占め、低年齢化の傾向が伺えます。

○ﾒﾁｼﾘﾝ耐性黄色ﾌﾞﾄﾞｳ球菌感染症 ：46件。70歳以上が40件（87％）、西部が25件（54％）を占めました。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 :中部で1件。
○薬剤耐性緑膿菌感染症 :西部で70歳以上の1件。

　インフルエンザからは新型インフルエンザウイルスが分離されており、季節性のインフルエンザＡソ連型、Ａ香 港型、B型は分離されていません。また、感染性胃腸炎からはノロウイルス(G1型、G2型)、腸管アデノウイルス及び A群ロタウイルスと多種類のウイルスが検出されています。