数値地形データ(LPデータ)のオープンデータ化について
【提案No.A2021-00523】10月22日受付
数値地形データ(LPデータ、DEM)のオープンデータ化について提案です。
現在、建設業界ではICTの活用による人材不足の解消が図られていますが、地方ではコスト面で進捗が悪いです。県土木部では、県道・県河川の周辺地形を航空レーザーで測量した高精度の数値地形データ(LPデータ、DEM)があります。県発注の土木コンサルタント業務では、このLPデータを貸与していただいて設計・調査業務等に活用しており、大変有効です。そこで、さらに一歩進んだ提案です。
このLPデータをオープンデータ化して公開し、「誰でもいつでもダウンロード可能」にしてはどうでしょうか。すでに兵庫県では県全域の航空レーザーDEMを、静岡県でもいろいろなバージョンのDEMをG空間情報センターで公開しています。島根県においても、まずは現在作成済みのLPデータを公開して、近いうちに県全域のLPデータを作成し、公開してほしいです。現状は、県土木部内だけで利用しているケースが多いので、他部署や市町村、民間が活用するためには個別で利用許可の交渉が必要となり、ハードルが高いです。
オープンデータ化した場合のメリットは下記のとおりです。
1.県土木部だけでなく、市町村や県他部署(農業土木・治山・森林土木等)でも容易にすぐに使えるようになります。(現在、市町村ではLPデータの存在すら知らない場合がほとんどだと思います。森林組合や林業公社でもLPデータの活用が進んでいないので、林道設計の際には昔ながらの測量をしており非効率です。また、県の農業土木や治山部門でもLPデータの活用があまり浸透していないように思われます。レーザードローンを購入してICTに対応しているコンサルタント会社もありますが、非常に高価なので補助金を利用しても、維持コストが高いので、ほとんどの会社はB/Cで採算が到底合いません。)
2.オープンデータ化すれば、設備投資をしなくてもよくなります。
3.国がDX推進の施策を強力に進めているので、恐らく国の補助枠で全域オープンデータ化ができるように思われます。
4.民間企業が県内進出を検討する際に、防災リスクの面での概略立地検討に使えます。つまり、これをアピールすれば、企業誘致に有効に作用する可能性があります。
5.個別施設(官民問わず)が、各自に斜面防災等の検討をしたいときに、概略検討が容易となります。
6.先日の国道9号の地滑りのような大規模災害が発生した際に、災害前の地形が分かるので解析に使えます。
以上のように、県内全域LPデータ(DEM)さえ公開されれば、点群処理ソフトは比較的安価であり、導入済みの企業が多いので、県内コンサルタント会社はすぐに利活用でき、さまざまな分野で有効性が高いです。ぜひ、ご検討ください。
【回答】5月20日回答
数値地形データ(LPデータ)のオープンデータ化について、貴重なご意見ありがとうございました。
オープンデータ化については、平成28年12月に「官民データ活用推進基本法」が施行されたことを踏まえ、島根県においても積極的に取り組んでいるところです。
また一方で、島根県において作成した数値地形データ(LPデータ)は、測量法に基づく公共測量の成果に分類されます。この公共測量の成果を利用される方が、コピーやスキャン等で複製する行為や、使用して新たな地図等を作成する行為の中には、測量法に基づき作成者である島根県へ申請を行い、承認を受けなければならない場合があります。
そのため、利用される方が適切に申請手続きを行う仕組みを構築することが必要です。
今後、こうしたことを踏まえて、オープンデータ化について検討してまいります。
(土木部河川課TEL:0852-22-5590、道路維持課TEL:0852-22-6098)
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