11月26日(火)令和元年度「現代の名工」受賞者
今年の「卓越した技能者(現代の名工)」として、島根県から建築板金工の吉水博さん(「吉」の上半分は「土」が正字)と和生菓子製造工の大江克之さんのお二人が、厚生労働大臣から表彰を受けました。11月26日(火)にお二人と関係のみなさまが知事を訪問され、受賞報告と懇談を行いました。
卓越した技能者(現代の名工)の表彰制度は、技能者の地位及び技能水準の向上を図ることを目的に昭和42年に創設され、今年で53回目となります。優れた技術を持ち、ほかの技術者の模範となることなどが表彰の基準となります。
「現代の名工」のお二人と(左から大江さん、吉水さん)
吉水さんは、特に銅板加工に優れた技能を有し、伝統工法ばかりではなく状況に合わせた柔軟な施工を行うことで高い評価を受けています。大江さんも、餡や生地づくりの伝統技能と消費者の嗜好の変化に応じた製法改良と創作を重ねられ、特に水都松江の自然を和菓子の色・形・口触りや風味で表現する繊細な技巧が評価されています。
この日はお二人から知事に、それぞれ板金作品と和菓子が贈呈されました。
(知事に贈呈された作品)
板金と和菓子というまったく違う業種の顔合わせでしたが、熱伝導率の良い銅製の鍋は和菓子作りに欠かせないとのこと。これを機に業界間のコラボレーションが生まれるのではという話に花が咲いた後、技術の継承が話題となりました。大江さんは地元の菓子研究会を牽引し、全国菓子博で審査委員を務めるなど、技能継承と後進育成にも尽力されているとのこと。吉水さんも、若手職人に対する指導はもとより、小学校を回って子どもたちにも板金作品づくりの楽しさを広めておられます。知事からは「優れた作品を作ることと人に教えることは違った技術。その両方ができるのは素晴らしい。これからも作品づくりと後継者育成に務めて下さい、応援します」と激励しました。
(懇談の様子)
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