11月21日、黄綬褒章、卓越した技能者、功労者表彰者が知事を訪問
このたび黄綬褒章を受章された片地六治郎さんと、卓越した技能者(現代の名工)を受賞された内田文雄さん、厚生労働大臣表彰(技能検定関係功労者)を受賞された倉橋孝治さんが、知事を訪問されました。
黄綬褒章は、長年にわたってその道一筋に業務に精励し国民の模範となる方を顕彰する栄典です。片地さんは、日本料理の調理人として知識の習得と技能の鍛錬に励み、卓越した技能をもって、郷土色豊かな懐石料理の創作に尽力されており、後進技能者の指導育成にも貢献されました。片地さんの料理は、素材の味を生かして、四季折々の喜びを舌と目で味わうその調理法が高く評価されています。
お料理の写真を見ながらお話を伺ったところ、片地さんは「お客様がどこから来られてもはずかしくないものを作りたいと思っています。そのためには努力がいります。」と仕事に打ち込こむ厳しさを語りました。
(写真:懇談の様子)
卓越した技能者(現代の名工)は、きわめてすぐれた技能を有し、労働者の福祉の増進及び産業の発展に寄与するなどした方を厚生労働大臣が表彰するものです。
内田さんは、雲州そろばんの手作りの187ある工程に必要な道具・刃物作りを自ら行い、全工程を一人で作り上げる熟練の技が高く評価され、技能・技術指導を通じ業界の指導的役割を担い、後継技能者の育成指導にも大きく貢献されました。
梅の木で作ったそろばんを実際に見せていただき、「これは立ち枯れしたような木の、赤い芯の部分を使っています。機械を使えば全部割れてしまいますが、自分の手の感覚でゆっくり削って作りました。それが手作りのいいところです。」とお話を伺いました。
(写真:懇談の様子)
技能検定関係功労者表彰は、労働者の技能と地位の向上を図ることを目的に行われている「技能検定」に永年にわたり従事し、顕著な功績があった方を厚生労働大臣が表彰するものです。
倉橋さんは、防水施工職種の技能検定委員として20年間(うち11年間は首席技能検定委員として)実技試験の厳正公平な実施に尽力され、技能検定制度の普及促進を通じ、技能者の資質や技能の向上に努められました。
倉橋さんから、防水施工は防水剤が組み合わさって防水が効いてくること、その作業はほとんど手作業であることなどを伺いました。
(写真:懇談の様子)
知事は、「長い間ありがとうございます。皆さんの技術は、社会における一つの文化でありますので、こうした手を使った作業で後継者を育ててください。これからもよろしくお願いします。」と述べ、受賞者の皆さんの功績に敬意を表しました。
(写真:左から片地六治郎さん、知事、内田文雄さん、倉橋孝治さん)
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